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通信講座No.035 「健康的な暖房について考えてみませんか?」

講座No.035-2 「高性能の浴室暖房で健康促進」

高性能の浴室暖房で健康促進冬の温熱環境を考えるとき注意しなければならないのは、温度のバリアフリーです。どんなに居室が快適であっても、廊下やトイレ、浴室などとの温度差がありすぎると健康的とはいえません。急激な温度変化は体に大きな影響を及ぼし、ヒートショック現象を起こすことさえあります。
ヒートショック現象は、室温の変化にさらされた身体が体温を一定に保つために、血管を急激に収縮し、血圧の変動や脈拍の変動を起こすことですが、心臓に思った以上の負担をかけるため、心筋梗塞や脳血管障害などにつながることもあります。特に寒さが厳しくなる冬はヒートショックが起こりやすくなり、図1が示すように入浴中に亡くなる人が増加しています。

そこで、健康的な暖房として浴室の暖房方法を考えてみましょう。
浴室は居室に比べて使用時間が短いため、日頃から寒さに閉口していても仕方がないとあきらめたり我慢したりしている人が多いのではないでしょうか。日本の住宅は、水廻りの設備を北側に設置したつくりが多いため、一日中日の当たらない浴室の寒さは格別です。冬場の冷え切った浴室は、高齢者や心臓・血管などに問題を抱える人にとっては、健康を害するどころか、命の危険に関わることもあるのは前述のとおりです。
このように危険な浴室の温熱環境を改善するためには、居室同様に断熱性能を上げるか暖房設備を設置することが必要です。断熱性能を向上させるためには、本格的なリフォームが必要となります。素材選びやデザインの選択が自由な在来工法の浴室の場合は、できるだけ既存の壁・床・天井を撤去し下地や防水状態をしっかりと補修した上で、断熱材を充填して浴室の断熱化を図りましょう。既存浴室の撤去費用を削減するために、既存の下地を確認せずに重ねるように新たな部材を重ねたりシステムバスを設置したりすることは、あまり良い方法とはいえません。下地の腐食が始まっている場合は、シロアリの原因にもなりかねませんし、腐食菌により見えないところで腐食が進行してしまうかもしれません。
もし、在来工法に拘らないのであれば、システムバスがお薦めです。現在のシステムバスは、デザイン性も高く、機能・性能も非常に充実しています。浴室全体の断熱性能を向上させるパネルや表面に特殊加工を施し、滑りにくく且つ温度差を感じさせないようになっている床材、保温性を向上させて6時間たってもお湯の温度が2度しか下がらない魔法瓶のような浴槽など快適性と省エネ性を高めた製品がいろいろ発売されています。リフォームの際は、予算に合わせてそれらの機能や断熱性を考慮して選ぶようにしましょう。(浴室の本格的リフォームについては、講座No.022-2及びNo.022-3をご参照ください。)
リフォームはちょっと難しいという場合にお薦めしたいのが、浴室暖房乾燥換機です。浴室暖房乾燥機は、既存の換気扇孔を利用して取り付けることも可能です。最近の浴室暖房乾燥機は、換気、暖房、乾燥、涼風の4つの機能が当たり前になりつつあります。形もすっきりして、リフォーム用の機器の種類も増えてきました。そして、この浴室暖房乾燥換機に付加機能としてつけられるのがミストサウナです。ミストサウナ機能を持った機器を後付けすることもできますし、浴室暖房乾燥機にミストサウナ機能が付加されたものもあります。

それでは、浴室暖房乾燥機やミストサウナ機能について説明しましょう。

◆浴室暖房乾燥機

最近の新築には、設置されていることが多くなってきました。かつては、熱効率があまりよいとは言えず、浴室が暖まるのに時間がかかったり電気代が高かったりで、暖房機能よりも乾燥機としての機能に注目が集まっていました。最近の製品は、省エネ性も高まり、暖房、乾燥、換気、涼風と1台4役、さらにはミストサウナ機能が付いた1台5役の製品もあり、機能面でも充実しています。

□換気及び浴室乾燥

通常の換気扇同様の換気機能と湿気が多くカビの生えやすい状況を改善するために、換気と同時に温風を出す浴室乾燥機能が付いているものもあります。しっかりと短時間に浴室を乾燥させることはカビの防止になり、浴室の掃除が楽になります。

□浴室暖房

高性能の浴室暖房で健康促進熱いお湯に肩までつかって温まる日本の入浴習慣は、冬の寒い日にはとりわけ欠かせないものです。しかし、暖房のない冷たい浴室と熱いお湯で、図2のように血圧の変化が激しくなり、高齢者や血圧の高い人にとっては危険です。浴室暖房を設置し、前もって浴室内の温度を上げ、その分少しぬるめのお湯にゆっくりつかれば、心臓への負担も少なくなりますし、身体の芯まで温まり、湯冷めもしにくくなります。日本での浴室暖房の普及率は、25%に満たないのに対し、欧米での普及率は非常に高く、ドイツでは98%以上、韓国でも48%以上の普及率です。健康面から言えば、もっと真剣に考えるべき暖房といえます。

□涼風機能

浴室の湿気を排出しながらさわやかな風を送り暑さをやわらげる機能で、蒸し暑い夏でも涼しくリラックスした気分で入浴できます。

□ミストサウナ

浴室暖房乾燥機にミストサウナ機能が付加されたものもありますが、既存浴室暖房乾燥機に別売の機器をつなげることでミストサウナ機能を使用できるような設備もあります。ミストサウナは、暖房効率の面だけではなく、健康促進の観点からもいろいろ役立つ機能です。
①身体の中から暖まる
ミストサウナは、通常の暖房機能とは異なり、しっとりしたおだやかな温水ミストで全身を包み込み、身体の芯からしっかり温めます。東京ガスのアンケートによれば、ミストサウナを体験した97%以上の人が「体が暖かい」と答えています。図3が示すように、入浴後30分経過した時の皮膚表面温度にも違いが出ており、ミストサウナ浴は通常の入浴よりも手足の先まで温まり、それが持続していることが分かります。そのため、代謝や血行が良くなり、冷え性、肩こり、疲労回復も期待できます。

高性能の浴室暖房で健康促進

②気持ちよく汗をかく
高性能の浴室暖房で健康促進ミストによって湿った空間が体に熱を伝えやすくするため、ミストサウナに入るとスムーズに汗をかけるようになります。図4は全身浴とミストサウナ浴の発汗量を比較したものですが、全身浴よりも汗をかいています。汗をかくのが苦手で半身浴でも思うように汗が出ないという人にも適しています。さらに、発汗を促すことで毛穴が開き汗と一緒に皮膚の汚れや皮脂が流れ出るため、汚れが落ちやすくなります。そのため、東京ガスのアンケートによると、毎日ミストサウナ浴をした女性からは「肌がなめらかにつるつるになった」「肌にハリが出た」という声が聞かれています。

③身体への負担が少ない
肩までつかって入浴する全身浴は、水圧によって体の末端から内臓まで圧迫されるので、心臓や呼吸器系に負担をかけます。それに対して、お湯につからずやわらかなミストに包まれるミストサウナ浴なら、高齢者や健康に不安のある人にも負担が少なく安心です。また、湯船に入るのがつらい場合や介護が必要な場合でも、洗い場で腰掛けたままミストを浴びて体を暖めることができるので便利です。
④頭皮のケアにも役立つ
全身を温水ミストで包みこむので、体のすみずみまであたたまり、血流が促進し、ミストの洗浄パワーと合わせて頭皮のケアにも役立ちます。図5は、ミストサウナと全身浴、シャワーの場合の頭皮の血流量の変化を示したものです。入浴中も入浴後も血流が良くなっていることがわかります。

高性能の浴室暖房で健康促進

⑤シャワーよりも経済的
ミストサウナで使われる水の量は、30分で約28ℓ、バケツ一杯以下です。細かいミストで温めるので、シャワーを10分使うよりも、少ない水で身体を十分に暖めることができます。健康にも良い上に、環境にもおサイフにもやさしい機能です。

□電気式とガス温水式の比較

①暖房効率
浴室や脱衣室は長時間いる場所ではないので、短時間で暖めることができるパワフルな暖房能力が必要です。図6が示すように、ガス温水式の方が、電気式よりも浴室全体をムラなくスピーディーに暖めることができるようです。東京ガスによれば、電気式の浴室暖房乾燥機(100V)では、浴室の温度を25℃まであげるのに約87分かかるそうですが、ガス温水式なら5分で暖めることができます。

高性能の浴室暖房で健康促進

②衣類乾燥パワー
東京ガスの資料によると、乾燥機としてもガス温水式は電気式よりも乾燥時間もランニングコストも少なく、経済的です。電気式の浴室暖房乾燥機でフル乾燥させると2時間半以上かかりますが、ガス温水式なら約45分で乾燥できます。(集合住宅用ユニットバス一坪タイプ、Tシャツ2kgの洗濯物、乾燥時間は乾燥率100%になるまでの時間、外気温20℃の場合)

ガス温水式浴室暖房乾燥機を導入する際、潜熱回収型給湯器(エコジョーズ)やエコキュート、エネファームなどの設備が併設されていると、東京ガスではそれにあわせた特別料金プランを用意しています。例えば、図7のように、エネファームとガス温水浴室暖房乾燥機が併設されていれば、通常料金の3%割引きで使用できます。エコジョーズでもエコキュートでもそれぞれの割引料金が設定されていますので、上手に利用すると良いでしょう。

高性能の浴室暖房で健康促進

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