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通信講座No.038 「物入れや押し入れが足りなくて収納に困っていませんか?」

講座No.038-1 「部屋を広く見せる方法」

一般的に、ほとんどの家で収納部分が不足している状況にあります。築年数が経つほどに物が増え、収納部分が不足し、部屋に物が溢れている家は少なくありません。収納スペースが足りなくなるには、さまざまな原因がありますが、物を捨てられないことは大きな要因のひとつです。片付けの極意や整理整頓の極意といった内容のHow To本がたくさん出版されているのは、それだけ多くの人が収納不足と整理整頓の難しさに頭を悩ましているということでしょう。

収納スペースは多い方が良いのは確かですが、ただ多ければ良いというわけではありません。収納スペースをいくら多く設けても、生かしきれなければその空間は無駄になってしまいます。理想の収納スペースは、住まいの床面積の10~15%であると言われています。つまり、限られた空間である住まいの限られた収納スペースをいかに有効に使うかが重要なのです。
せっかくの収納スペースの使い勝手が悪いため、物の出し入れが億劫で、収納している物を定期的に整理したり、処分したりするのを避けてしまうようでは、有効に使い切っているとはいえません。例えば、築年数の経った家では、収納スペースというと押入れタイプが多く、縦長の物を収納しづらかったり、こまごました物を一度しまうと奥行きがあるため出し入れ大変だったりと、せっかくの収納スペースを有効に活かせずにいることも多いようです。そのため、頻繁に使う物を手前に置き、奥の物は益々手つかずになっていきます。場合によっては、どうせすぐに使うからと出した物を収納しないで、部屋の片隅や普段あまり使わない部屋に出しっぱなしということもあるでしょう。このような行動が、片付けや掃除の手間を増やし、ますます整理整頓を億劫にしてしまいます。
せっかくの住まいを快適な空間にするために、部屋にある物と収納スペースを見直し、部屋がすっきりと広くなるようにチャレンジしてみましょう。

そこで、まずは部屋がすっきりと広く見えるポイントを確認しましょう。

◆必要なもの、必要な大きさを見極める

「大は小を兼ねる」といいますが、必要以上に大きなものは、かえって日常生活を窮屈にしてしまいます。大きすぎる例で多いのが、デーブルやソファーです。来客を想定して、大きなテーブルやソファーを置いても、普段は使いこなしていないというケースがよくあります。週に何回も来客があるならともかく、年に何回かの来客のために家族分以上の椅子や大きなテーブルを置くのは、限られたスペースの無駄遣いです。伸縮テーブル(エクステンションテーブル)(図1~2)や折り畳んで収納できるテーブルや椅子などで特別な時のために備える方が、部屋がすっきりとして普段の生活は快適になります。また、テーブルが必要以上に大きいと、物を出したままにしているご家庭が多く、それが部屋を雑然とさせる原因にもなっています。自分たちのライフスタイルと部屋の大きさを冷静に見直し、必要なものと大きさを見直しましょう。

部屋を広く見せる方法

部屋を広く見せる方法

◆物を置く定位置を決めておく

部屋をすっきり広くするには、物を減らして、何も置かないのが一番ですが、それでは生活する上で不便です。読みかけの新聞や雑誌、各種リモコンなど、ついその辺に置いたままになりそうなものには、必ず定位置を決めておくようにしましょう。但し、使う位置から離れていると、面倒だからと結局定位置に片付けないということになりかねません。定位置は、動線をよく考えて設定することが重要です。リビングテーブルやサイドテーブルには、図3や図4のように収納スペースが作りつけられているものもありますので、それらを上手に利用するとよいでしょう。

部屋を広く見せる方法

部屋を広く見せる方法

◆家具の配置と分量に気をつけよう

部屋をすっきりと広く見せるためには、家具などのインテリアが占める面積は、部屋の床面積の3分の1程度に抑えるのが望ましいと言われています。部屋の中央にはなるべくものを置かないようにし、入口から対角線上にスペースをあけておくと、部屋がすっきりと広く感じます。さらに、部屋を圧迫感なく広く見せるために、背の高い家具は入口を入ってすぐには見えない場所に置くとよいでしょう。手前に高い家具、奥に低い家具を置くと、目の錯覚で奥行きを感じさせることができます。また、家具を部屋のあちこちに分散させず、一辺あるいはコーナーにまとめておくと床が広くなります。
さらに、窓を塞ぐように家具を置くことを避けるのはもちろんのこと、カーテンを束ねた時に家具などインテリアに触れてしまうのは、窮屈な感じを与えますので、開口部廻りはすっきりさせておくことをお勧めします。

◆凸凹をなくそう

家具の奥行きや高さを揃えましょう。家具の高さや前面のラインが揃うと、ちぐはぐでごちゃごちゃした感じが無くなり、部屋がすっきり見えます。腰の高さよりも低い家具で統一すると天井が高く感じられ開放的になります。特に、ソファーに座った時に背の高い家具が目に入ると圧迫感があるので、ソファーから見えるところには低い家具を置くとよいでしょう。

◆色やテイストを統一しよう

建具や家具の色と床の色の組み合わせ次第で図5のように基本イメージが決まります。但し、収納家具やドアなどの同じ垂直面の色は統一するのが基本です。図の右2つは、床と建具・家具を同色にした場合のコーディネート例です。色の濃さは違いますが、どちらも統一感があります。一方、左2つのコントラストコーディネートは、床と建具の色の組み合わせが対極になっているため、インパクトのある空間になっています。
部屋を広く見せる場合は、明るい色の組み合わせがよいでしょう。そして、家具、カーテンなどインテリアの色やテイストも統一しましょう。淡いブルーやグリーンの寒色系や白・薄いグレー・ベージュなどは部屋を広く見せるのに効果的です。これらをベースカラーにし、アクセントとなる色を1~2色までにし、全体の2~3割以内に抑えると部屋全体のカラーコーディネートがまとまるといわれています。照明も明るめにするとよいでしょう。図6は、明るい色の建具と床の組み合わせに、インテリアも白や淡い色で統一したコーディネートの例です。

部屋を広く見せる方法

部屋を広く見せる方法

◆フォーカルポイントを利用しよう

部屋を広く見せる方法フォーカルポイントとは注視点、目を引く点のことです。例えば、庭造りでは視線が最も集まる見せ場を指し、ガーデン・オブジェやシンボルツリーを配置します。建築やインテリアの場合、和室の「床の間」、洋室の「暖炉」や「ニッチ」なども、フォーカルポイントにあたります。ひとつの空間にひとつのフォーカルポイントをつくると、メリハリのある空間を作りやすくなります。リビングなどで見せたい雑貨などを飾っている場合は、一ヶ所にまとめて、フォーカルポイントを作るとスッキリとした印象になります。また、フォーカルポイントを出来るだけ部屋の奥に作ると、まずそこに視線がいくため、奥行きを感じさせることができます。
フォーカルポイントの位置は、各部屋の入口に立ってまず目に入る壁面が適しています。図8を参考に、玄関や各部屋のフォーカルポイントを確認しましょう。

◆錯覚を利用しよう

錯覚を利用すると、少しの工夫で大きな効果が得られることがあります。

□カーテンの柄にひと工夫

大きな柄のカーテンは窮屈に感じる場合があるので、部屋を広く感じさせるには小さな柄を選ぶ方が無難です。また、縦縞は縦ラインを強調するので、天井を高く見せる効果があります。掃出し窓と同様に腰高窓に床までのカーテンを掛けるのも、高さを強調することができますし、断熱効果も高まります。

□照明にひと工夫

リビングや寝室は、部屋全体を満遍なく明るくするのではなく、間接照明で壁や天井を照らして奥行感や立体感が出すと、より快適でおしゃれな空間づくりができます。図9はダイニングで一般的なシーリングライトの場合と間接照明を使用した場合を比べた写真です。左の写真では白色蛍光灯のシーリングライトを使用しています。明るさは十分に確保できていますが、均一な明かりのため、やや無機質な感じさえします。一方、右の写真は、電球色の蛍光灯を使っているため、暖かい感じの印象になっています。さらに、テーブル上はペンダントライトで手元の明るさを確保し、奥の壁やテーブル横の壁、天井に間接照明を設置することで陰影を作り、立体感や奥行感を生み出しています。
このように、照明を変えるだけでも、部屋を大きく見せることができます。照明については、講座No.016もご参照ください。

部屋を広く見せる方法

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