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通信講座No.046 「防犯に不安を感じることはありませんか?」

講座No.046-2 「防犯対策リフォームで安全な住まいづくり」

前講座では、防犯対策チェックリストを使って、住まいのどの部分の防犯対策が不足しているかを確認しました。
そこで、本講座では、具他的にどのように防犯対策を強化するとよいか、部位ごとに説明しましょう。

◆戸建住宅の場合

まず、するべきことは窓や玄関・勝手口の見通しを良くすることです。侵入者が敷地内に入っても、隠れるスペースを与えないことが大切です。

□塀・柵・垣(図1)

・見通しをよくし、簡単に乗り越えたり、すり抜けたり、上への足場にならないような構造・材質・形態・高さにしましょう。生垣には、とげのある低木が効果的です。周囲からの見通しを妨げ、侵入者が身を隠せないように、庭木の手入れはこまめに行いましょう。
・また、庭木やエアコンの室外機などは、2階への足場にならないように留意しましょう。庭や敷地内空地には、足音が立つ玉砂利などを敷くと良いでしょう。 門には門扉やインターホン等をつけるなどして敷地内へ簡単に出入りできないようにしておきましょう。

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり

□窓周り(図2~図5)

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり・戸建て住宅の場合、窓からの侵入が約6割を占めています。まずは、防犯性能の高いガラス(防犯合わせガラス、防犯合わせ複層ガラス)やロック付きクレセント、補助錠などでしっかりとガードしましょう。補助錠はなるべく上かまちに取り付けると、こじ開けられにくくなります。ちなみに、網入りガラスには防犯性能はありません。網入りガラスは消防法で定められた地域や場所に取り付けるガラスで、中に入っている鉄線が割れた窓ガラスを飛散しないように支えており、火の燃え広がりや、破片による怪我など二次被害を防ぐことを目的とするものです。

・雨戸は、防犯性能の高い、雨戸錠が各戸板に2ヵ所以上ついたものをお勧めします。木製の敷居は雨戸が外されやすいので、雨戸外れ止めをつけましょう。雨戸錠は上下とも施錠し、なお内側のサッシも必ず施錠しましょう。

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり

□玄関・勝手口(図6、図7)

・最近は、強引に短時間でこじ開ける手口が増えています。とにかく頑丈なドア、性能の高い錠前で5分以上抵抗することです。防犯性能の高い錠前にしましょう。あるいは、防犯性能の高い補助錠を取り付けましょう。
・ドアの隙間にガードプレートをつけ、錠の取り付け部を補強プレートで補強しましょう。
・防犯サムターンに交換するか、サムターンにカバーをつけましょう。
・アラームなどの防犯器具をつけましょう。
・郵便受けから手や器具が入らないよう、ドア内側にカバーをつけましょう。
・ガラスは防犯合わせガラスにするか、防犯フィルムを貼りましょう。
・植栽を低くするなどして、見通しを良くしましょう。
・照明・防犯灯などで明るくしましょう。
・出入口付近は常に整理整頓し、侵入器具となるようなものがないようにしましょう。

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり

□物置

・侵入者が身を隠す場所にならないように、周囲から見通しの良い位置に設置しましょう。
・2階への足場にならないように配置にも気をつけましょう。
・確実に施錠して、中のはしごや大工道具が家への侵入用具に利用されないようにしましょう。

□駐車場

・車上狙いや車の盗難を防ぐため、あるいは侵入者が身を隠す場所にならないように、見通しを良くしておきましょう。
・2階への足場にならないように、構造・形態・位置に留意しましょう。
・シャッターを取り付ける場合には、防犯性能の高い破られにくいシャッターにしましょう。

◆集合住宅の場合

戸建住宅とは異なり、自分勝手に対策を講じることができません。まずは、防犯対策が不十分と思われる部分を、管理人や管理組合に報告し、対策を依頼するようにしましょう。その上で、自分でできることから、対策を講じるようにしましょう。

□建物外部

・屋上の出入口には防犯性の高い施錠可能な扉を設置しましょう。ただし、 屋上を避難場所とする場合は、非常時に自動解錠できる装置又は警報付非常錠を設置するようにしましょう。 なお、バルコニー等に接近しやすい場所となる場合には、避難上支障のない範囲において、面格子又は柵の設置等侵入防止に有効な措置をとりましょう。
・ゴミ置き場や集会所等は、道路、通路、共用玄関、居室等からの見通しが確保された位置に配置し、放火による住棟への延焼のおそれのない構造にしましょう。フェンス、施錠、常夜灯もしくセンサーライトをつけましょう。集会所等の施錠や管理体制をしっかりすることも大切です。
・敷地内の緑地や公園、駐車場、自転車やバイク置場は、塀、柵、垣、植栽で見通しが遮られないようにし、道路、通路、共用玄関又は居室の窓等からの見通しが確保された位置に配置しましょう。 さらに、地面において概ね3ルクス以上(人の行動を視認できる程度以上)の照度を確保するとよいでしょう。無断駐車が多いと、不審者や不審車両に気づきません。駐車の管理も徹底するとよいでしょう。

□柵・塀・垣根・植栽

・外部からの見通しのよい塀や柵等を設置しましょう。
・塀や植栽が見通しを妨げ、建物との間に死角となる場所を作らないようにしましょう。
・塀や柵が窓やバルコニーへの侵入の足場とならないように配置や高さを工夫しましょう。
・柵等は簡単に乗り越えられない高さの縦格子等のものにしましょう。
・垣は簡単にすり抜けられず、かつ、見通しを妨げないように繁茂の程度を考えましょう。

□共用玄関・出入口

・道路や通路からの見通しを確保しましょう。見通しが確保できない場合は、防犯カメラで補完が必要です。その際は、記録装置も設置しておくとよいでしょう。できれば、自動施錠機能付き扉のオートロックシステムの設置が望ましいでしょう。オートロックシステムを導入する場合には、壁貫通型等とするのがよいでしょう。さらに、住戸内と共用玄関の外側との間で通話が可能な機能及び共用玄関扉の電気錠を住戸内から解錠する機能を有するものにしましょう。
・共用玄関は、内側床面で概ね50ルクス以上(人の顔、行動を明確に識別できる程度以上)、外側床面で概ね20ルクス以上(人の顔、行動を識別できる程度以上)の照度、共用玄関以外の共用出入口は、床面において概ね20ルクス以上(人の顔、行動を識別できる程度以上)の照度を確保するようにしましょう。

□エレベーターホール・エレベーター内

・共用玄関の存する階のエレベーターホールは、防犯カメラの設置し、見通しを補完する対策をとりましょう。その際は、記録装置も設置しておくとよいでしょう。また、照明設備は、床面において概ね50ルクス以上(人の顔、行動を明確に識別できる程度以上)の照度を確保するようにしましょう。 その他の階のエレベーターホールの照明設備は、床面において概ね20ルクス以上(人の顔、行動を識別できる程度以上)の照度を確保するようにしましょう。
・エレベーターのかご内にも、防犯カメラを設置しましょう。 また、非常時において、押しボタン、インターホン等によりかご内から外部に連絡又は吹鳴する装置が設置されていることが大切です。扉は、エレベーターホールからエレベーター内を見通せる構造の窓が設置されたもので、内側の照明設備は、床面において概ね50ルクス以上(人の顔、行動を明確に識別できる程度以上)の照度を確保することができるものとしましょう。

□郵便受け

・共用メールコーナーの見通しが確保されない場合は、防犯カメラを設置しましょう。
・照明設備は、床面において概ね50ルクス以上(人の顔、行動を明確に識別できる程度以上)の照度を確保するようにしましょう。
・郵便受箱は、施錠可能なものとしましょう。

□各戸玄関ドア・窓・バルコニー

・玄関ドアは、防犯建物部品の扉及び錠にしましょう。さらに、 防犯性能の高い補助錠を取り付けましょう。
・ドアの隙間にガードプレートをつけましょう。
・防犯サムターンに交換するか、サムターンにカバーをつけましょう。
・ドアに郵便受けが設置されている場合、手や器具が入らないように内側にカバーをつけましょう。
・訪問者を確認するドアスコープやドアチェーンをつけましょう。ドアスコープは、外から簡単に取り外せないものにしましょう。
・玄関外側と通話が可能な機能等を有するインターホン又はドアホンを設置しましょう。
・共用廊下に面する住戸の窓等には、防犯建物部品等のサッシ、ガラス、面格子等を設置しましょう。
・バルコニー等に面する住戸の窓のうち侵入が想定される階に存するものは、防犯建物部品等のサッシ、ガラス等を設置しましょう。
・縦樋又は階段の手摺り等がバルコニーに接近しやすい位置となる場合には、バルコニーの手摺りを高くする、トップガードをつける、面格子を設置する等侵入防止に有効な措置をとりましょう。
・バルコニーの手摺り等は、プライバシーの確保、転落防止及び構造上支障のない範囲において、周囲の道路等、共用廊下、居室の窓等からの見通しが確保された構造のものにしましょう。

防犯対策リフォームで安全な住まいづくり戸建住宅でも集合住宅でも、玄関などの出入口および窓周りの防犯対策は非常に有効です。また、リフォーム工事もしやすい部分です。例えば、玄関ドアの場合、鍵だけ取替えたり、補助錠をつけたりするだけで済む場合もあります。窓周りであれば、ガラスの取替えで防犯ガラスにすることも可能です。また、断熱効果抜群の内窓を設置する際に、防犯ガラスにすることも可能です。このようなリフォームの際、新しい設備が「防犯建物部品(防犯性能の高い建物部品のこと)」であるかを確認するとよいでしょう。「防犯建物部品」として認められた製品には「CPマーク」(図8)が表示されています。表示マークがついているかどうかは、「表示防犯性能の高い建物部品目録」検索システム(運営:財団法人全国防犯協会連合会)ですぐに確認できます。ただし、それらの製品に取替えるためには、単なる取替えだけではすまないこともあります。防犯対策リフォームはご家族の安全と大切な財産を守るための工事です。どのような工事をすればよいか、信頼できる工務店やリフォーム会社に相談するようにしましょう。

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