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通信講座No.087 「キッチンでの作業がストレスになっていませんか?」

講座No.087-1 「キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策」

毎日使うキッチンは、住宅の中でも劣化が進行しやすく、10年~15年も経つとなんとなく古びて見えるようになると同時に、ライフスタイルの変化などにより使い勝手に不都合が生じやすい場所です。ウェブサイト「100%自然素材主義」が実施しているアンケートによれば、キッチンに対する不満(複数回答)で最も多かったのは下記の2点でした。
・収納不足
・掃除が大変

これらの不満は、主にキッチンを使う主婦にとって切実な問題です。不満はストレスにつながるだけではなく、キッチン作業の効率に影響を及ぼす可能性もあります。
さらに、先述のアンケートによれば、キッチンをリフォームする場合、もっともこだわるポイントは、収納とレイアウトでした。つまり、不満やストレスのないキッチンとは、
・使い易いレイアウトで
・収納が十分にあり
・掃除がしやすい

スペースということになります。
そこで、快適なキッチンにするためにストレス要因を取り除く方法を3つのポイントごとに考えて見ましょう。

◆レイアウト

アンケート結果にも表れているように、毎日利用するキッチンのレイアウトは重要です。シンク・コンロ台・調理台、冷蔵庫を結ぶ作業動線がスムーズに流れるようにすることと、ダイニング・リビングスペースを考慮した動線を確保することで使い勝手がよく快適なキッチンになります。

□作業動線から考えるキッチンレイアウト

①I型キッチン(図1)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
シンク・コンロ台・調理台を横並びに配置するタイプのキッチンです。作業がすべて横移動となるため、リフォームの際にはシンク・コンロ台・調理台の位置関係(=順序)やスペース取りには熟考が必要となります。シンクや調理スペースが狭くならないように注意しましょう。壁や窓に向かうタイプ、オープンキッチン、アイランド型のいずれのリフォームにも対応可能です。

②L型キッチン(図2)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
文字通りL字型に配置するタイプのキッチンです。キッチンルームの角を利用して壁に沿って造り付ける壁付けタイプの他、L字の1辺を壁側に造ってもう1辺を凸型に突き出して対面キッチンにするペニンシュラ型、また、アイランド型としてリフォームすることも可能です。壁付けタイプの場合、キッチンルームのスペースを効率良く使うことができます。窓に向けると風通しが良くて明るいキッチンへとリフォームすることもできます。

③II型キッチン(図3)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
キッチン台を2列に分け、平行に設置するタイプのキッチンです。
動線が短くできて、作業能率を高められるのが特長。但し、2列間の幅(=通路)の取り方には注意が必要です。狭すぎると、ご家族と一緒に調理する時に作業がしにくく、炎が出る調理器具への注意も必要となります。なお平均的な通路幅は、90~120cmと言われています。

④U型キッチン(図4)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
U型といっても、楕円形に造るわけではなく、「コ」の字型に配置するタイプのキッチンです。シンクやコンロの位置取りは自由。両端の部分の延長線に冷蔵庫や食器棚などを配する場合が多いため、リフォームにおいては、“我が家の道具の位置関係”を考慮することが不可欠です。

⑤アイランド型キッチン(図5)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
キッチン台をダイニングのどこの壁にもくっつけずに設置するタイプのキッチンです。解放感が高く、動線も自在。また、キッチン台をはさんでどちら側にいても作業できるため、複数の人がお料理をする際に便利な配置です。ホームパーティなどを行いたいというご家庭にはおすすめのリフォームプランです。

⑥ペニンシュラ型キッチン(図6)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
キッチン台の一部または全体を壁から縦長い凸字のように突き出して設置するタイプのキッチンです。主にオープンキッチンやセミオープンキッチンとして造られます。一方の端が壁にくっつくかたちとなるため、I型キッチンやL字型キッチンと融合させたスタイルのリフォームが可能。外側の下部にも収納スペースを設けるなど、ダイニングのトータルリフォームと合わせて考えるのも一つの方法です。

□ダイニング・リビングスペースから考えたキッチンレイアウト

①オープン型キッチン(図7)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
キッチンとダイニング、リビングを仕切らず、オープンにつないだタイプです。かつては北側に配置されることの多かったキッチンですが、最近はダイニング・リビングとオープンにつながったこのタイプのキッチンが増えています。作業動線が短いので、配膳、片付けがしやすく、調理中ダイニング側とのコミュニケーションが取れ、高齢者や幼児のいる家庭でも目が届いて安心です。スペースの節約にもなりますが、キッチン回りは全て見えてしまうので、収納の仕方に工夫が必要です。仕切りがないので、調理中の臭いや煙の処理に工夫が必要です。

②セミオープン型キッチン(図8)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
キッチンとダイニング、リビングとの境が半分から3分の1ほどオープンになっています。適度に目隠しになるため、散らかったキッチンを見せるのに抵抗がある人にも人気があります。開放感あるオープン型と機能重視のクローズ型の両方の長所と取り合わせたキッチンといえます。調理中の臭いがダイニングやリビングなどに回りやすいので工夫が必要です。

③クローズ型キッチン(図9)キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策
ほかの部屋から完全に独立させたキッチンです。壁面が多いので収納スペースが取りやすいメリットがあります。においや煙が広がらないので、本格的な料理に取り組みたい人向きです。ダイニングへの動線が長くなり、キッチンにいる人が孤立してしまい閉鎖的というイメージがありますが、取り外しのきく間仕切りなどを付ければ、必要に応じてオープンにすることもできます。

◆収納スペース

最近主流のシステムキッチンは、種類やデザイン、カラーバリエーションが豊富で、つい見た目に気をとられがちです。快適なキッチンのためには、見ための美しさやデザインも大切ですが、使い勝手のよい収納スペースが確保できるかどうかも考えて選ぶことが大切です。使い勝手の良さは、カタログだけでは案外分からないことも多いものです。ショールームに行って、実際に触れて確認することをおすすめします。

□フロアキャビネット

①形状
キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策かつては、開き戸タイプが主流でしたが、今はどのメーカーも図10のような引き出しタイプが主流です。引き出しタイプは、使う頻度の高いものを上の引き出しに収納することで、立ったまま出し入れが楽にできる利点があります。最近の引き出しタイプには、両手がふさがっていても、膝や腰などで軽く押すと自動的に引き出しが出るシステムになっているものもあります。また、引き出しが深すぎてデッドスペースが生じないように、内部にスライドボックスや内引き出しが設置され、奥のスペースまで効率よく使えるようになっているものもあります。(図10)
引き出しタイプも用途によって工夫がされたキャビネットがいろいろあります。例えば、温度調整ができるようになった米ビツを内臓しているキャビネットや炊飯器などの家電を収納できるキャビネット、ゴミ箱をのせる可動式ワゴンを収納できるキャビネットなど、物の多いキッチンをすっきりと整理するのに役立つようになっています。
先述のアンケートで好みの形状を尋ねたところ、引き出しと開き戸の混合タイプが最も人気が高い結果になっています。これはキッチンにはさまざまな物を収納する必要があり、背面スペースの状況などによっては、開き戸の方が使い易い場合もあるという経験が反映されたものと思われます。システムキッチンのフロアキャビネットは主にシンク下、コンロ下、配管などのないベース部分と3つのキャビネットに分かれており、部分ごとに扉のタイプを選ぶことが可能なシステムもあります。例えば、内部が空洞のベース部分に開き戸をつけて、ゴミ箱などを取り出しやすいように収納できるものもあります。収納力と便利な機能の両方を考慮して、キャビネットの形状を組み合わせて選ぶとよいでしょう。
②キャビネットの高さと奥行
かつてのキッチン設備と違って、最近のシステムキッチンは高さや奥行きも選べます。高さを選ぶ基本は、一般的に「(身長÷2)+5cm」とされています。システムキッチンの平均的な高さは85cmで、メーカーにより80cm、82cm、90cmなどの種類があります。奥行きは通常65cmで、他に60cm、75cmなどがあります。狭いキッチンを広く使うために奥行きの小さいものを使うなど、状況に合わせて選べます。ただし、使う人に合ったものでないと「吊り戸棚に手が届かない」「水栓が使いづらい」等の不満の原因になりますので、高さと奥行きはショールームで体験して選ぶとよいでしょう。

□吊り戸棚

かつては、大きくても手が届かないスペースも多く、使い勝手の良くなかった吊り戸棚が、最近は、機能が豊富で使いやすくなってきました。特に人気があるのが、昇降機能がついた吊り戸棚です。プッシュダウンとかプッシュムーブ式と呼ばれるボタンを押すと棚の内部が目線まで降りてくるタイプ(図11)や、ムーブダウン式といわれる軽い力で引き降ろすタイプ(図12)、バーを掴んで引き出すプルダウン式(図13)などがあります。また、地震の際の安全性を考慮した耐震ラッチ付(地震の際扉開かなようにする金具)の吊り戸棚もあります。ある一定の震度以上になると自動的にストッパーがかかるタイプや、扉を開けたいときにストッパーをはずすようになっている常時ロックタイプなどがあります。さらに、収納スペース部分にもさまざまな工夫がされていて、食器乾燥と布巾やまな板の除菌乾燥機能が付いているものもあります。高さも50cm、70cm、90cmなどと豊富で、組み合わせて取り付けることもできます。

キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策

◆収納スペース

掃除が楽になるポイントとは、シンク周辺とコンロ周辺です。汚れにくく、手入れが楽な設備を導入するだけで、大掃除だけではなく日々のお手入れ時間も短縮できます。

□シンク

最近は、汚れや傷がつきにくい加工をしたステンレス製や、耐熱性が高く丈夫で汚れが付きにくいアクリル樹脂系のシンクが人気です。

□水栓金具

掃除のし易さを考慮すると、材質はステンレス製をおすすめします。吐水口やレバーが樹脂製のものは、ステンレスに比べて傷や汚れがつきやすく、変色しやすいので注意が必要です。おすすめの機能は、図14のようなシャワー機能です。シンク周りの掃除や大きな鍋を洗うときに重宝します。図15は手が汚れていてもレバー操作なしで手をかざすだけで吐水・止水ができる水栓金具です。こまめに止水できるので、節水にも役立ちますし、手が汚れている時にレバーに触る必要がないため、水栓周りが汚れません。

キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策

□加熱調理機器

コンロ周りはこまめな手入れが必要な場所です。だからこそ、掃除が楽な設備にすることで、キッチン作業のストレスが大きく軽減されます。システムキッチンに組み込まれるビルトイン加熱調理機器には、大きく分けて熱源がガスと電気のものがあり、それぞれに異なる利点があります。
①ガスコンロ
ほとんどの鍋が使用可能で複数のバーナーとグリルが同時に使えるため、たくさんの料理を同時に調理できます。先述のアンケートでも、75%の方がIHよりもガス設備を好んでいます。ガスコンロの場合、掃除がしやすいのはガラストップです。耐熱性が高く、鍋などを落としても割れにくい特殊ガラスが使われています。ステンレスやホーロー、フッ素塗装のものよりも傷もつきにくく、汚れが付きにくいため、掃除が格段に楽になります。
②IHクッキングヒーター
熱源が電気なので、火を使わず空気の汚れが少ない、立ち消えやガス漏れなどの心配が無いなどのメリットがあります。ただし、鍋などは、使用できないものもあり注意が必要です。平滑なので掃除は大変簡単ですが、表面のコーティングが変色しないわけではありませんので、こまめなお手入れは必要です。また、キッチンでの電気使用量が増えますので、配電盤、配線回路を見直す必要があります。

□レンジフード

キッチンの掃除で一番手の掛かる場所が、レンジフードでしょう。最近のものは、凸凹が少なく掃除がたいへん楽にできるタイプのものが各メーカーから発売されています。ボタン1つでフィルターとファンをまるごと自動洗浄する機能があるもの(図16)や特殊なフィルター構造になって掃除が簡単にできるもの(図17)は、メーカーの調べによれば、お掃除時間が約40分も短縮されるうえに、掃除に使う水も節水できます。

キッチンでの作業がストレスになる要因と解決策

食事は健康の基本。つまり、その食事を作るキッチンは、主婦にとってだけではなく、家族全員にとって大切なスペースです。その大切なスペースであるキッチンでの作業を不満やストレスのない快適な空間にすることは、家族全員の健康にもつながる重要なこととして、見直してはいかがでしょうか。

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