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通信講座No.097 「寒さを解消するための簡易的な暖房方法」

講座No.097-0 「寒さを解消するための簡易的な暖房方法」

気密性が低く隙間風の多い昔の日本の住宅では、囲炉裏や火鉢、行火(あんか)やこたつ等の暖房が使われ、そこに人が集まり暖をとっていました。現在の住宅は、気密性が高くなり、エアコンやヒーター等部屋全体を温めるといった暖房方法が取り入れられるようになりましたが、戸建てでは冬場の2階と1階の温度差等、寒さによるストレスは解消できていないお住まいが多いのではないでしょうか?そこで、寒さの原因について知って頂き、適切な暖房方法についてご紹介します。

 

□人間は何故寒さを感じるのか

人間は何故寒さを感じるのか人間や動物は食物を摂取し、燃焼することエネルギーを得て生きています。これを発熱体といいます。人が寒いと感じるのに差があるのは甲状腺ホルモンが影響しており、このホルモンの分泌が体中の代謝を高め、細胞を活発にし、結果、酸素消費量が増え、発熱量が増大します。そしてこのホルモンの分泌は地域環境に適応するため、寒い地域にお住まいの方は少しの発熱量で防寒することが出来、暖かい地域にお住まいの方は日頃の発熱量が高いため寒さに対する適応力が弱くなります。


□健康のための室温とは

地域によって寒さの適応力が違うため、住宅における健康的な室温設定も違います。国別の場合、英国では21℃とされ、ニューヨーク州の賃貸住宅では最低でも12.8℃の維持が法律で決められています。また、日本においては、法律による決まりはないものの、部屋の平均温度は、1位北海道で21.55℃、46位鳥取県で16.97℃、全国平均18.93℃と大きな差が発生しています。


□ヒートショックの起こる原因

部屋の全国平均温度18.93℃ということですが、生活の上で寒さがストレスになる原因は全室の温度差です。特に寒さが気になるのは、廊下、階段や洗面所・浴室等の非居室。例えば就寝中、寝具中は28~33℃、室温は10℃、廊下とトイレは8℃と20℃以上の温度差が発生します。この際にヒートショックによる心筋梗塞、脳卒中、不整脈が発生する可能が高まります。


□部屋の温度差を解消するための簡易的な暖房方法

1)非居室との温度差解消方法

・窓のリフォーム

日本の家が暑くて寒い原因の殆どは窓です。窓は断熱性能が低く、壁と比べると夏は約6倍、冬は約3倍の差があります。(図1)施工の簡易性を考慮してお勧めするのはカバー工法の窓のリフォーム。YKKAP「マドリモ」(図2)は、施工時間2時間~半日で既存の窓を壊さないので騒音や粉塵も抑えられます。また室内施工なので足場が不要、更に色々な既存の窓に対応できるため非居室に面した窓のリフォームにお勧めです。

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2)戸建て1階と2階の温度差解消

・床の断熱対策

床の種類1階と2階の温度差を完全に解消しようとすると、床暖房や断熱材の充填等のリフォーム方法がありますが、ここでは、自分でできる簡単な対策としてカーペットを敷く断熱対策をご紹介します。単純ですが効果は十分にあります。1階から2階へ移動する際、一番寒さが気になるのは足元ではありませんか?カーペットは厚手の織物組織に加えてパイルという立毛があり、3次元の立体構造になっているために空気をたっぷりと含んでいます。このため、カーペットの保温効果は、数ある床材の中でも飛び抜けて優れており、暖房に要するエネルギー消費を大幅に節約することができます。図3は、床材の種類ごとの熱伝導率を示しています。空気を多く含むカーペットの熱伝導率は、木の床の半分ほどの低さです。カーペットは熱伝導率が低いため、急速に熱を奪うようなことはなく、寒い時に素足で触れても冷たさを感じることがないのです。

温冷感覚図4は、床材による足裏の温冷感覚と温度変化を示したものです。人の感覚と床材が熱を吸収する速度の値は一致していて、カーペットが最小であることがわかります。硬質床材の値はいずれも相当に大きく、クッションフロアがカーペットの約3倍、木質床が5~6倍、塩ビタイルは10倍以上の値を示しています。これは、カーペットが人体の熱を奪いにくい床材、つまり温かい床材であることを意味しています。

さまざまな素材でカーペットは作られていますが、断熱性、保温性、安全性のうえからおすすめなのが、ウールのカーペットです。アクリル製品に比べると高価ですが、高機能であるうえに自然素材だからこそ安心して使えるという点で、価格以上の価値があるといっても過言ではありません。

ウールは、吸湿力が非常に高いうえに、空気を体積の60%も含むことができるために熱伝導率が他の繊維と比べて低いのが特徴です。さらに、さまざまな有害物質を繊維内部に吸収し、室内の空気を浄化してくれます。吸音性にも優れています。また、万が一の火災時は、他の繊維に比べて水分率が高いため燃え広がりにくく、一酸化炭素ガスの放出が低く、煙も透明に近いので安心です。

ウールは、他の繊維に比べて3~5倍も汚れにくいといわれています。それは、ウールの表面がエビキューテクルと呼ばれる膜で覆われ撥水性があるためで、ジュースをこぼした時も、すぐに拭き取れば染みにもなりにくいのです。また、繊維中に湿気をほどよく含んでいるため、静電気が起こりにくく、ホコリやチリもつきにくいので、毎日の掃除も手軽でクリーニングの回数も少なくて済みます。さらに、繊維の一本一本がクリンプというコイルスプリング状になっているため、独特のふんわりとした柔らかい感触をもたらします。このクリンプは、人工的な加工ではなく自然なものなので、毛並みがへたって寝てしまうこともありません。家具の下でつぶれたように見えても、ウールカーペットなら蒸気をあてれば元に戻ります。いわば天然の形状記憶繊維ということです。

このように多機能なウールカーペットを、冬の断熱対策に上手に使うとよいでしょう。


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