ちょっと本格的なDIY講座~住まいの学習館(通信講座)~

住まいに関する知恵や技術を学ぶことが出来る通信講座や体験イベント情報を紹介

通信講座No.008 「床がしなったり、ぷかぷかしている所はありませんか?」

講座No.008-2 「自分でできる床のしなりの対処方法」

前講座では、床の構造、工法、材質にはさまざまな種類があり、床のしなりや浮きにもさまざまな原因があることを説明しました。
そこで、今回は自分でできる対処方法について説明しましょう。ただし、信頼できる業者に点検してもらった結果、床下の湿気や木材の腐敗、構造的な問題が原因ではない場合の対処です。床下の湿気や腐敗、構造上の問題を解決しないで表面的な処置をすることは、一時的に症状がよくなることがあっても、またすぐに不具合が生じることを理解しておきましょう。

◆フローリング材の浮きによる床鳴りが気になる場合

床鳴りは築年数が経過すると発生することがあります。原因はいろいろですが、よく見られる現象には、フローリング材の下の床組み木材が乾燥して、痩せたり反ったり捩れたりなど変形することでおきる場合や釘が僅かに浮いておきる場合があります。例えば、フローリング材の下の根太が僅かに変形して、フローリング材との間に1mm程度の隙間が出き、踏むとその隙間分が沈み、フローリング材を固定している釘の貫通部分で擦れて床鳴りがするなどです。このような場合の処置用にいろいろと補修剤が出ています。方法的にはどれもフローリング材に穴をあけて補修剤を注入し硬化して隙間を埋め、あけた穴を目立たないように補修すると言うものです。ただし、この方法は業者に頼むことをお勧めします。自分でできる対処法としては、床がフローリング材の場合は隠し釘というものを使うと良いでしょう。隠し釘は普通の釘より細く(1ミリ程度)、釘の頭部を打ちつけ後取ってしまいますので打った釘も全く目立たず、作業も簡単です。
1)隠し釘、金槌を用意します。隠し釘はホームセンターに行けば簡単に手に入ります。釘頭部が普通の釘に比べ非常に小さく、30~70ミリの金色(まれに銀色もあります)の釘で、釘頭部の下に軟質樹脂製(5ミリ×5ミリ程)のクション材(色は透明緑色の物が多いです)が付いています。金槌は小さいほうが打ち易いでしょう。
2)床鳴り・軋み音がする箇所を足で押さえ付け、フローリングと根太材との隙間を無くします。
3)隠し釘を曲げない様に気を付け、垂直に釘頭部がクッション材に若干めり込む所まで打ち込みます。金槌を釘の真上から落とすような感じで、打つ力を入れ過ぎないのがポイントです。
4)クッション材の真横を金槌で軽く叩き、釘頭部及びクッション材を取り除きます。叩く時に、金槌の側面で床面を傷付けない様に気をつけましょう。
5)ケガ防止のため、床から出ている釘の先端を金槌の平面じゃない方で軽く叩き、釘先端を床面と等しく仕上げます。
6)1本打ってもキシミ音が消えない場合は、30ミリ以上の間隔を明けて更に数本打ち込みます。

次は、自分でできる床の張替え方法です。床のしなりは、合板の床材が古くなっても生じます。合板の床材が古くなると、表面の塗膜が剥離したり、ささくれてきたりもします。自分でチャレンジしてみたい場合は、下記を参考にしてみてください。ただし、床を張替えるのは、かなりDIYの経験のある人でも時間と手間が掛かる作業です。道具もいろいろ用意しなければなりません。安易に取り掛かるのではなく、計画をしっかり立ててから実行しましょう。

◆フローリングを張替える

□必要な材料と道具

1)丸鋸(まるのこ)
フローリング材をカットする時に使います。手でノコギリを引いて切っているとものすごく時間がかかってしまいます。DIY向けの安価なもので充分です。
2)ジグソー
細かい部分や曲線は丸鋸では切れないのでジグソーを使います。部屋によっては、柱の出っ張りなど細かな加工が結構多くなります。丸鋸とジグソーのふたつも欲しくないという場合は、ジグソーだけでも良いでしょう。
3)丸鋸定規  
丸鋸やジグソーで直線を切るための定規です。これがないと仕上がりがガタガタになります。
4)のみ  
ジグソーが使えない所を切り落としたりする時に使います。電動工具だけですべての作業をおわらせるのは難しいの で、手動の工具もある程度は必要となります。
5)鉋(かんな)
フローリング材を1ミリだけ大きく切ってしまい少しだけ板を削りたい時や、微妙に膨らんでいる壁にフローリング材をピッタリ合わせたい時など、けっこう出番が多いです。あると仕上がりに差が出ます。
6)金槌・げんのう
ちょうど良いサイズの物を選ぶと作業がしやすいです。
7)フロアー釘     
スクリュー釘が抜けにくいので良いでしょう。釘のサイズは30mm~50mm位です。手間はかかりますが、少し短めの釘を多めに打つ方が、釘が曲がったり打損じたりしにくいと思います。
8)ボンド
根太に塗ってフローリング材と接着します。たくさん使うので袋入りの詰め替え用が良いでしょう。速乾タイプではなく、普通のタイプをお勧めします。
9)フローリング材
無垢材は手間が掛かりますので、DIYの経験が少ない人には複合(複層)フローリングをお勧めします。複合フローリングは、付加された性能・機能によって値段もいろいろです。使用する居室の用途によって、何を重要視するのか確認しながら選びましょう。また、インテリア的な雰囲気だけでなくお手入れにも関わってくる溝の形状や有無も気をつけたいポイントです。一般的に、普段のお手入れは乾拭きを行い、小さな傷を見つけたら市販の補修用ペンやクレヨンで補修することが長持ちさせるポイントです。製品によっては、メンテナンス方法(ワックス掛けの頻度、必要性など)が異なる場合もあるので、事前に確認しておくようにしましょう。
参考までに、一般的な機能例をご紹介します。
■傷やヘコミが付きにくいもの
硬度の高い基材を用いたもの、厚く滑らかな表面塗装を施し擦り傷をつきにくくしたもの、木材組織にプラスチックを充填し硬化させる加工を施したものなど、へこみやキズが付きにくい工夫がされている商品が多く出ています。リビングやダイニング、子供部屋、キャスター付き家具を用いる場所に向いています。
■耐水性能を持たせたもの
通常の暮らしの中の水漏れや水はねなどに耐えられる加工が施されています。キッチンやサニタリー向けと言えるでしょう。
■汚れにくく、シミになりにくいもの
表面にフッ素塗装を施したものなど、調味料や薬品などをこぼしてもシミになりにくくなっています。ダイニングなどに向いています。
■湿気や熱の影響によるひび割れ(クラック)がしにくいもの
電気カーペットやファンヒーターによる温度の上昇、エアコンの乾燥などの湿度の変化によって、伸縮や合板表面の割れに伴う単板に生じるひび割れ(クラック)が生じることがあります。このひび割れを起こしにくい(耐クラック)商品があります。リビングやダイニングなどに向いています。
■滑りにくいもの
表面処理剤を施すなどで滑りに配慮してあります。小さなお子さんや高齢者が利用する場所に適しています。また、ペットを飼うご家庭にもよいでしょう。
■ペット対策を施したもの
室内のペットの引っかきやおしっこへの対策を施した床材があります。アンモニアに強いもの、フッ素塗装などでシミになりにくくする工夫や滑りにくい配慮がされているものなど種類もいろいろです。
■ワックス不要のもの
表面塗装仕上げや特殊な硬化シートなどの仕上げによって、ワックスがけの必要がなくお手入れが楽なものもあります。
■床暖房に対応したもの
収縮やそりが生じない床暖房の熱に強い床材です。床暖房の熱源の方式や仕上げ方法などにより、床材が異なる場合もあります。施工は業者に依頼することをお勧めします。
■遮音性能を備えたもの
特殊な制振マットや緩衝材などを用いて遮音性を高めている床材は、一戸建ての上階やマンションなどで使用されています。遮音性能は、L値(遮音等級)で表記してありますので、忘れずにチェックしましょう。L値の数字が小さいほど遮音性能が良いことを示します。一般的なマンションであればL-45程度、防音性に配慮したい場合はL-40を使用するとよいでしょう。ただし、音にも色々の種類があり、すべての音に対応できる訳ではありません。床の性能に頼りすぎることなく、生活はお互いの注意と相手を思いやる心を忘れないようにしましょう。また、裏面に施された緩衝材などの素材感により施工が難しくなりますので、業者に依頼することをお勧めします。

□張替え手順


1)古い床を取り除きます。すると、根太やコンパネが出てきます。開口部の段差や既存床材の状態によっては、重ねて貼ることも可能です。
2)次に、フローリング材の高さを合わせます。下地や角材で高くして元の厚さと同じ高さに調整します。図1のように、ドアや窓などの開口部の段差に合わせればバリアフリーのようにもなります。

「自分でできる対処方法」

3)下地の調整が終わったら割付を考えます。見栄え良く仕上げるには、フローリング材の長手方向を部屋の長い方向に合わせて並べるのがコツです。部屋の壁回りには、2mm~3mmほど隙間をあけるといいでしょう。一般的な複合フローリング材は、図2のような大きさ・形状になっており、6枚で一坪分=一束となっています。作業途中で足りなくならないように、しっかりと割付を考えましょう。

「自分でできる対処方法」

4)フローリング材は端から1枚ずつ千鳥に張り付けていきます。その際、必ず継ぎ目が根太の上にくるようにしましょう。まず、壁に向かって凹側突きつけて張ります。最初の1列がまっすぐになっていないと全部が隙間だらけになってしまうので、特に慎重に張る必要があります。図3のように寸法を現場に合わせて測り、カットして張り付けていきます。この作業を繰り返し、部屋の端まで埋め尽くせば完成です。

「自分でできる対処方法」

■切断のポイント
フローリング材のカットする部分に線を引く場合、表面は加工してあるので線がつきにくいので裏面に引きます。線にさしがねを当て、カッターでなぞって溝を付ければ比較的まっすぐにカットできます。カットする時も裏面を上にして切れば、バリが上に出るので表面が傷つきにくくなります。
■踏み鳴り・浮き上がり対策
踏み鳴り・浮き上がりを防ぐために根太(角材またはコンパネ)に木工用ボンドを塗ります。
■張るポイント
フローリング材を凹部分(実:さね)にしっかりはめるには、図4のようにあて木を使いはめ込みます。
■釘打ちのポイント(図5)
凸部分(実=さね)に釘を斜め45度に、フローリング材の角を傷めないよう打ち込みます。

「自分でできる対処方法」

■張り終わりのポイント
張り終わりは寸法を現場で測り、凸側をカットします。最後のフローリング材は、図6のように釘打ちせずにはめ込みます。

「自分でできる対処方法」

■壁際の処理
巾木は、壁とフロア材との隙間や釘を隠すために取り付けます。今までの巾木が外せない場合は、図7のように新しく取り付けるとよいでしょう。巾木を取り付ける場合は、木工用ボンドを塗り、壁に当ててケージング釘(化粧合板用の釘で、塗装処理により色数が豊富)を打って止めます。既存のものを再利用するのであれば、壁と巾木の間にカワスキを差し込んで、少しずつ力を入れれば外せることもあります。

「自分でできる対処方法」

同じカテゴリーの通信講座をピックアップ

床・壁
床・壁
講座No.008「床がしなったり、ぷかぷかしている所はありませんか?」
講座No.010「外壁の塗装にひび割れはありませんか?」
講座No.017「壁のクロスが黄ばんだり、めくれていませんか?」
講座No.018「じゅうたんが磨り減っていませんか?」
講座No.019「冬に部屋が冷え込んで寒い思いをしていませんか?」
講座No.029「部屋の湿気が多いと思いませんか?」
講座No.032「部屋全体がくすんで、暗く感じていませんか?」
講座No.036「飼っているペットの臭いが気になりませんか?」
講座No.045「あなたの住まいの空気はきれいですか?」
講座No.050「隣の部屋の音や2階の音が気になりませんか?」
講座No.053「左官壁がボロボロに落ちて困っていませんか?」
講座No.061「外壁のペンキ塗り替えはいつしましたか?」
講座No.066「床クッションシートが傷んでいませんか?」
講座No.067「家の中、全体が薄暗いと感じませんか?」

自然素材主義パートナー紹介