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通信講座No.010 「外壁の塗装にひび割れはありませんか?」

講座No.010-1 「外壁のひび割れの原因と症状」

外壁のひび割れは原因が多様で、一概に原因を即答するのは難しく、原因によっては補修程度の処理ではすまない場合もあります。原因としては、下記のようなことがあげられます。

1.不同沈下、地盤沈下
2.地震の揺れ
3.躯体材の乾燥による収縮
4.下地材の反り
5.防水紙またはラス網の不良
6.モルタルの施工不良(乾燥養生期間、降雨、極度な直射日光など)
7.モルタルの凍結融解等による硬化不良
8.モルタルの収縮
9.材料の調合不良

このようにさまざまなことが原因でひび割れが生じますが、その理由はひとつではなく複合的な要素が重なって生じることもあるので、その対処はますます難しくなります。
いずれにしても、ひび割れが目立ってきた場合には、すぐに施工した工務店や業者に相談しましょう。新築から間もない場合は、瑕疵責任についての契約がどのようになっているか、契約書を確認しておくとよいでしょう。契約条件によっては瑕疵担保責任を請求できます。
ちなみにこの瑕疵担保責任には2通りあります。
ひとつは、平成12年4月1日から施工された「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によるもので、もうひとつは民法における請負人の瑕疵担保責任です。
品確法では、全ての新築住宅に対する10年の瑕疵担保期間が義務化されています。すなわち、新築住宅の請負人または売主は、住宅取得者に対して構造耐力上主要な部分(住宅の柱や梁基礎など)や屋根等の雨水の浸入を防止する部分の瑕疵について、引渡の日から10年間その瑕疵を修補するなどの義務を負うことになっているのです。これに反する特約を設けても、注文主や買主に不利な特約は無効となります。但し、自然劣化等によって生じた不具合については、保証されていません。なお、この法律の瑕疵担保責任の規定の適用を受けるのは、平成12年4月1日以降に締結された新築物件の契約です。
品確法における請負人の瑕疵担保責任の具体的な内容は次のとおりです。

1.適用対象は住宅を新築する工事のみである。
品確法では、請負人が10年間にわたり瑕疵担保責任を負うことを義務付けていますが、この対象となるのは住宅を新築する工事のみとなります。従って、住宅の増築工事やリフォーム工事については、たとえその工事により住宅に欠陥が発生したとしても、品確法第87条は適用されません。この場合は民法第638条等により請負人の責任を追及することとなります。

2.適用対象は構造耐力上主要な部分と雨水の浸入を防止する部分のみである。
構造耐力上主要な部分や雨水の侵入を防止する部分に該当しない部分(例えば住宅の内装など)について欠陥が判明したとしても、品確法第87条は適用されません。この場合は民法第638条等により請負人の責任を追及することとなります。

3.引渡しから10年が過ぎると、瑕疵担保責任を追及できなくなる。
請負人に対して瑕疵担保責任を追及することができる期間は、引渡しから10年間に限定されて います。従って、例えば木造住宅の外壁に欠陥があり、その欠陥が引渡しから11年後に発見されたとしても、品確法第87条は適用されません。

4.権利行使期間が終了すると、瑕疵担保責任を追及できなくなる。
瑕疵担保責任を追及するためには、建築物が壊れたときから1年以内に、請負人に対して瑕疵担保責任を請求する必要があります。(この1年の期間を「権利行使期間」という。住宅品質確保法第87条、民法第638条第2項)。
例えば、木造住宅の引き渡しから3年経過した時点で欠陥に起因する雨漏りが発生した場合、注文者は雨漏りの発生から1年以内に、請負人に対して欠陥の補修(または損害の賠償)を要求しなければいけません。雨漏りの発生から1年を超えたのちに請負人に対して欠陥の補修(または損害の賠償)を初めて要求したとしても、それが引渡しから10年以内であっても請負人は貸し担保責任を負わないことになります。

5.瑕疵担保責任の追及の方法は瑕疵修補請求と損害賠償請求である。
瑕疵担保責任を追及する方法としては、注文者は請負人に対して、住宅の欠陥の補修工事を要求することができます(これを「瑕疵修補請求」という)。また判例(昭和54年3月20日最高裁判決)によれば、注文者は請負人に対して、住宅の欠陥の補修工事が可能な場合であっても、補修工事を要求することなく、その欠陥から生じた損害を金銭で賠償するように要求することもできます(これを「損害賠償請求」という)。従って、注文者は自らの判断で、補修工事と金銭賠償のどちらでも要求することができ、また補修工事と金銭賠償を組み合わせて要求することもできるということになります。

品確法適用外の建物に関しては、民法第638条等により請負人の請求を追及することとなります。例えば、増改築やリフォーム工事に関する瑕疵責任は、この民法によることになります。
しかしながら民法第638条等は任意規定であるため、住宅の建築請負契約の実務では、請負人が瑕疵担保責任を負う期間を短い期間に設定するのが通例となっているようです。ちなみにこの民法における請負人の瑕疵担保責任の具体的内容は次のとおりです。
1.建築請負工事の注文者は、請負人に対して建築物の欠陥についての損害賠償を請求することができる(民法第634条第2項)。
2.建築請負工事の注文者は、請負人に対して建築物の欠陥を補修する工事を行なうよう請求することができる(民法第634条第1項)。
3.瑕疵担保責任を追及できる期間は、民法第638条により「コンクリート造などの建築物では引渡しから10年、木造などの建築物では引渡しから5年」と定められているが、この10年・5年の瑕疵担保責任期間は契約により短縮できる。
4.損害賠償請求や補修工事の請求ができる期間は「注文者が瑕疵の存在を知った時から1年以内」に制限されている(民法第638条第1項)。

このように、例え外壁のひび割れが構造上の問題で生じたとしても、新築や増改築を行った工務店や業者に補修工事を請求するのはなかなか難しいのが現実ですが、きちんとした会社であれば、誠意ある対応をしてくれるはずです。まず、施工業者に相談し、ひび割れの原因が何かを把握し、その対処としてどんな方法があるのか説明してもらうようにしましょう。
いずれにしても、ひび割れの種類によっては放置しておくと内部にまで雨水が浸透し、柱や梁などの重要な木材をいためることにもなりかねません。
図1~6はひび割れが生じている実例です。それぞれの状況の説明もしてありますので、自分の家にひび割れがある場合は参考にしてください。

「ひび割れの原因と症状」

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