ちょっと本格的なDIY講座~住まいの学習館(通信講座)~

住まいに関する知恵や技術を学ぶことが出来る通信講座や体験イベント情報を紹介

通信講座No.014 「雨戸の締り具合の悪いところはありませんか?」

講座No.014-1 「雨戸のチェックポイントとお手入れ方法」

雨戸は、築年数が経つと経年劣化によりどこの家にも1ヵ所や2ヵ所は具合の悪いところがあるものです。しかし、具合が悪いと感じるのは開け閉めの一時のことなので、とりあえず我慢して使っている人も多いようです。そうして無理やり開け閉めすることで、知らぬ間に敷居や戸車を傷めたり、雨戸や枠を歪めたりしていることもあります。
雨戸の不具合に関する補修方法は、原因によっては金具の調整で簡単に直る場合もあれば、大がかりな工事が必要な場合もあります。大がかりな工事にならないためには、日頃の適切な手入れと早めの補修が大切です。
それでは、まず自分の家の雨戸の状態はどうかチェックしてみましょう。

◆開け閉めの際、スムーズにいかないことがありませんか。

□木製雨戸の場合

雨戸本体や敷居の傷み、経年劣化による変形などが原因として考えられます。降雨の際は、木が水や湿気を吸って重くなったため生じることもありますし、戸車の破損や磨耗などが原因になっていたりすることもあります。
まずは、ホコリやゴミを取り除いた上で、潤滑剤を薄く敷居に塗って、不具合が改善されるか様子をみましょう。潤滑剤としてロウソクで試してみてもよいでしょう。ロウソクで軽くこすった後に、乾いた布で拭きます。蝋が滑りをよくし、水を弾く効果も得られます。ホームセンターなどでも購入できる、シリコンスプレーも潤滑剤として便利です。金属だけでなく、木、紙、プラスチック、ゴムなどどんな素材にも使えるので、ひとつあると重宝します。ただし、シリコンスプレーを施したままでは塗装はできませんので、塗布後のお手入れ等をよく考えて使うようにしてください。

□アルミ・鋼板雨戸の場合(図1)

「自分でできるリフォーム」各部の金具や戸車が原因になっている場合が多く見られます。経年劣化によりネジが緩んでいたり、戸車が磨耗したり、はずれ止めといわれる金具の高さが合わなくなっていたりと、どこの家でも起ることです。まず、レールと戸車のホコリや汚れを取り除いてきれいにしましょう。清掃後、ネジの締まり具合を確認した上で、戸車に潤滑剤を吹き付けて不具合が改善されるか様子をみましょう。戸車が磨耗していれば、付け替える必要があります。

◆雨戸が外れそうになるときがありませんか。

□木製雨戸の場合

主な原因は、経年による木材の磨耗や収縮が考えられます。薄い木片、敷居金物(敷居カスガイ)などを取り付けることで調整できる場合もありますが、あくまでも応急処置と考えたほうが良いでしょう。敷居や雨戸の交換を考慮した計画を立てておくことをおすすめします。

□アルミ・鋼板雨戸の場合

ネジの具合や戸車が原因になっていることが多く、それらを調整するなどの方法である程度改善できます。但し、木製の敷居にアルミ・鋼板雨戸を使用している場合は、敷居が著しく磨耗していて、ネジや戸車の調整だけでは不十分であることもあります。雨戸と敷居の交換が必要になる場合もあります。

◆雨戸についている錠がかけにくいようなことがありませんか。

□木製雨戸の場合

敷居や錠に腐食がない場合は、まず錠受け部分の掃除をしましょう。ホコリやゴミは掃除機などで吸い取ってきれいにします。鍵穴がずれて錠が入らない場合は、穴の位置を調節する必要があります。穴の位置を調整する前に、雨戸本体の傷みの補修や雨戸の滑りをよくしてきちんと雨戸が収まっている状態を確認することが大切です。

□ アルミ・鋼板雨戸の場合

大抵は、戸車の高さや落とし錠・鍵穴の位置を調整し潤滑剤を塗ることで不具合が改善されます。落とし錠や鍵穴の位置を調整する前に、雨戸本体の歪みや不具合を調整して正しく雨戸が収まっている状態を確認する必要があります。

◆雨戸の戸板の傷みが気になったことはありませんか。

□木製雨戸の場合

「自分でできるリフォーム」風雨にさらされ一番傷みが生じやすい部分です。特に、戸板が合板の場合は、図2のように表面が剥がれたり、波うったりしてきます。戸板だけではなく、枠が傷んでくることもあります。他に問題がなければ、部分的に部材を交換して補修することが可能です。

□アルミ・鋼板雨戸の場合

現在もっとも一般的な雨戸は、枠(縁)がアルミで戸板部分が鋼板の雨戸です。木製よりも軽く、耐久性にも優れているためお手入れも楽です。しかし、腐食しないわけではありません。特に、海岸地帯や交通量の多い道路沿いは、塩分や排気ガスによる汚損が進みやすいので、サビはもちろんのこと、アルミ部分にも粒状の汚れが浮き出たようなブツブツとした腐食が生じます。また、釘やヘアピンなどの鉄製のものと接触していると、電気的に腐食をおこすことがあります。腐食は、一度起きたら元に戻すことは出来ません。したがって、日頃のお手入れが重要なポイントとなります。
鋼板部分に生じたサビには、ケレン後にサビ止めを塗ってから仕上げの塗装をしてサビの広がりと進行を止めるように対処します。アルミ部分に生じた腐食は、手の施しようがなく、なるべくこまめに掃除するほかありません。粒状の腐食を無理やりとることは、かえって表面を傷つけることになるのでやめましょう。また、有機溶剤を含むガラスクリーナーや酸性洗浄剤、アルカリ性洗浄剤は、表面を侵し腐食のもととなりますので付着しないように気をつけてください。見た目をよくしようとアルミ部分に塗装をすることは、塗膜が剥がれやすいのでお勧めできません。

いかがですか。思い当たる不具合はありましたか?
何かの拍子に「あれ?」と不具合に気づくことがあっても、「何とか使えているし、いつもというわけではないから」と、そのままにしている人も多いのではないでしょうか。
放っておいたり、無理やり開け閉めしたりすることは、ちょっとした調整で済む状態を大がかりな補修が必要な状態に変えてしまう危険さえあります。さらに、上記では主に雨戸本体と敷居などが原因の場合について説明しましたが、家自体の歪みや傾きなどが原因で雨戸の枠に影響しているようなこともあります。私たちが健康診断で気付く些細な変化によって病気の深刻化を防ぐことができるように、たかが雨戸と思わずにしっかりチェックしてみましょう。チェックする時は、戸車や敷居(レール)を掃除するだけで不具合が改善できる場合もありますので、下記のお手入れ方法を参考にしながら行うと効果的です。

◆木製雨戸のお手入れ方法

日頃は乾いた布などで拭き掃除を行うようにしましょう。年に1、2回はホコリを落とした後、強く絞った布で拭いて汚れを落とします。その後乾拭きしてよく乾かして下さい。敷居も同様に掃除を行い、ホコリや砂などの汚れをためないようにしましょう。
再塗装については、初期の色からの褪色の進み具合を判断の目安にするとよいでしょう。木材保護のためにも、劣化が著しくなる前に塗装することをお薦めします。劣化が著しい場合は専門の塗装業者にご依頼されることをお薦めします。

◆アルミ・鋼板雨戸のお手入れ方法

①雨戸を外す

「自分でできるリフォーム」敷居(レール)と雨戸が接している部分もきちんと掃除するために、雨戸を外してからお手入れを行うと効率的です。図3のようにはずれ止めがついている場合は、雨戸を止め金の無い位置まで移動してから、雨戸全体を上に持ち上げて下部を手前に引くようにして外します。

②ホコリを払う

掃除機のノズルでゴミやホコリを吸い取りましょう。レールなどの細い部分や隅に入りこんでいる砂やホコリは、洗車用ブラシなどの柔らかいブラシやハケで丁寧に落とします。忘れずに戸袋の中も掃除しましょう。

③水洗いをする

ホコリやゴミを取り除いたら水洗いをします。洗剤は、中性洗剤(食器洗い用洗剤など)を薄めたものを柔らかいスポンジにつけて使います。よく洗い流した後は、水分を十分にふき取るようにしましょう。堅いブラシやたわし、金属たわしなどは表面を傷つけ、腐食や塗膜の剥がれる原因になりますので、使わないようにしましょう。有機溶剤を含むガラスクリーナーや酸性洗浄剤、アルカリ性洗浄剤、塩素系洗浄剤は腐食の原因になりますので、使わないようにしてください。細かいところは、綿棒や割り箸の先に布を巻きつけたもので、さらにきれいに拭き取りましょう。

④仕上げ

水気が乾いたら、雨戸には全体にカーワックス(コンパウンドや研磨剤の入っていないもの)を塗っておくと水気やホコリがつきにくくなり、保護剤がわりになります。

上記のような掃除を半年に1回は行うようにしましょう。また、汚れを溜めないよう週に1度くらいは柔らかい布で乾拭きし、ホコリや砂をサッと払っておきましょう。汚れを溜めないことが雨戸を長持ちさせる一番のポイントです。

同じカテゴリーの通信講座をピックアップ

建具・窓周り
建具・窓周り
講座No.014「雨戸の締り具合の悪いところはありませんか?」
講座No.033「バルコニーの防水は、まだ水漏れしていませんか?」
講座No.038「物入れや押し入れが足りなくて収納に困っていませんか?」
講座No.046「防犯に不安を感じることはありませんか?」
講座No.052「玄関が狭いと感じたことはありませんか?」
講座No.056「建具がきつくなっていたり、傾いたりしていませんか?」
講座No.063「バルコニーの床回り、手すりは傷んでいませんか?」
講座No.098「住まいにおける花粉対策」

自然素材主義パートナー紹介