ちょっと本格的なDIY講座~住まいの学習館(通信講座)~

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通信講座No.014 「雨戸の締り具合の悪いところはありませんか?」

講座No.014-3 「本格的雨戸リフォームのポイント」

前講座では、自分で出来る修繕方法について説明しました。
しかし、それらの方法で全ての不具合が改善されるわけではありません。部材の交換や調整だけではすまないような深刻な不具合も考えられますし、築20年、30年も経って1、2ヵ所の修繕で済まないともなれば、すでに取り替えの時期に来ていると考えるべきでしょう。そのような状態のままにしていたために、大きな台風などが来た際に雨戸が吹き飛んで窓ガラスが割れたりすれば、家具類はもちろん家そのものが大きな被害に遭遇する危険性があります。そんなことになれば、リフォーム工事費のほうが、結果として安価になってしまうことさえあります。築年数をある程度経て、雨戸のあちこちに傷みや不具合があるのであれば、信頼できる工務店やリフォーム業者に窓も含む全体をきちんと検証してもらうことをおすすめします。
逆に、最近は雨戸が付いていない家も多いので、大型台風が来たときのことが心配になっていたり、防犯上に不安を感じていたりする人もいるでしょう。
そこで、今回は本格的リフォームを検討する際のポイントを説明します。

では、まず最近の雨戸にはどんなタイプがあるのか確認しましょう。

◆材質

最も普及しているのが、図1のように枠がアルミで雨戸パネル部分が鋼板タイプの雨戸です。各メーカーでは、建物の色やデザインにあわせて選べるようにさまざまな色を揃えています。木目調のものさえあり、戸袋の鏡板も同色のものを選べるようになっています。また、雨戸パネルが鋼板ではなく、腐食に強いアルミ製のものも発売されています。将来のお手入れで塗装工事を考えているならば、パネルが鋼板のものがよいでしょう。アルミ製品の現場塗装は、剥がれやすいのでおすすめしません。

本格的雨戸のリフォームポイント

◆デザイン・機能

□ルーバー調(波板)(図2、図3)

どんな家にも合う波型パネルのデザインです。どのメーカーも色揃えが最も豊富で選びやすい商品です。メーカーによっては、同じデザインで台風の多い地域や海辺、高いところなど強風の影響を受けやすい場所に適した強度、つまり耐風圧性の高いものもあります。
耐風圧性とは、強風などによってサッシやドアが変形したり、ガラスが破損したりすることがないようどれくらいの風圧に耐えられるかを表す性能のことです。開口部に必要な耐風圧強度は、建物の形状・立地条件・設置する高さなどにより求めることができ、JISで定義する等級ではS-1、2、3の順に耐風圧強度が高くなります。ちなみに、一般的な住宅で推奨される耐風圧強度は下記のとおりです。
・ 1階:S‐1(80kgf/m2「風速36m/s程度」)
・ 2階:S‐2(120kgf/m2「風速44m/s程度」)
・ 3階:S‐3(160kgf/m2「風速50m/s程度」)

本格的雨戸のリフォームポイント

□固定式ルーバー(図4、図5)

本格的雨戸のリフォームポイント外観は、図4のようにルーバー調とよく似ていますが、パネル部分が図5のように羽根状になっていて施錠したまま風が通るようになっています。但し、可動式ではありません。耐風性を高めるために、図4のように桟で補強されているものもあります。

□可動式ルーバー(図6、図7、図8、図9)

ルーバーが可動できるため、施錠したままで採風、採光が可能です。可動部分の断面は図6のようになっており、パッキンによってホコリが侵入しにくいように配慮されている商品もあります。また、可動範囲もさまざまで、図7のように上下別々に可動できるものや、図8のように可動部が上部の一部だけになっているものもあり、取り付ける場所に合ったタイプを選ぶことができるようになっています。また、一般的な引き戸タイプではなく、図9のように折り戸になっているものもありますので、建物のデザインにあったものを選ぶとよいでしょう。

本格的雨戸のリフォームポイント

本格的雨戸のリフォームポイント

□断熱パネルタイプ(図10、図11)

断熱材の硬質ポリウレタンを図10のようにパネル内に充填発泡し断熱性と遮音性を追及したタイプで、冷暖房の省エネ効果と騒音の侵入や漏れを防ぐことができます。ルーバー調に比べると色の種類は、1-2色少ないメーカーが多いようですが、どんな家にも合せやすい4-5色が揃っています。

本格的雨戸のリフォームポイント

□シャッタータイプ(電動・手動)

最近は、雨戸ではなく収まりがコンパクトなシャッターを好まれる人も増えています。それにより、リフォーム用のシャッターもいろいろ種類が増えています。図12は一般的な収納スペースが上部に設置されたタイプですが、図13のように両サイドに収納部がある横引きのシャッターも発売されています。また、図14や図15のように、シャッターにも可動式ルーバーになっていたり、メッシュのようになっていたりして閉めたままで採風・採光ができるものもあります。電動式、ワイヤレスリモコン式など高齢者でも使いやすいスイッチ付のものもあります。尚、シャッターは雨戸と違って巻き込んで収納するため、将来塗装をしても剥がれやすいので、その点に留意して色や材質を選ぶようにしましょう。

本格的雨戸のリフォームポイント

本格的雨戸のリフォームポイント

以上のように、最近の雨戸やそれに替わるシャッターは、デザイン性も機能性も以前よりずっと高くなっています。さまざまなデザイン、機能を持つ雨戸やシャッターがありますので、予算や建物のデザイン、自分の好みに合わせて選ぶことができます。塗装工事などの外壁のリフォームと合わせて考えれば、よりセンスのよい外観をつくることが出来るでしょう。
これらの雨戸は、木製の敷居には使えないと思っていらっしゃる人もいるかもしれませんが、そんなことはありません。もちろん、既存の窓を外して新しい窓と一体型の雨戸の取り付け工事を望めば、どんな家でも最新式のものが付けられ、選択肢ももっと広がります。今は、断熱効果の高い省エネタイプの窓もいろいろな種類が各メーカーから発売されていますし、それらを使用すれば住宅エコポイントの対象となりますので、省エネ・エコリフォームとして考えるのもよいでしょう。
しかし、予算的にそこまではできない場合でも、上記のような雨戸にリフォームすることは可能です。上記に掲載した写真は、リフォーム用の雨戸を使ったものですので、大抵の家なら窓を壊さなくても取り付けることが可能です。では、主にどんな取り付け方法があるか説明しましょう。

◆木製敷居をそのまま使う

本格的雨戸のリフォームポイント現在使っている雨戸をサイズの合った新しい雨戸に交換するだけです。木製の敷居や枠がしっかりしていて、変形していない場合に可能です。ルーバー調(波板)の雨戸、固定式・可動式ルーバー雨戸、断熱タイプ雨戸などに取替えることができます。シャッターの取り付けができる場合もあります。図16は可動式ルーバー雨戸に取替えた実例です。

◆雨戸を後付けする

雨戸がないところに、半外付型、壁付型、後付型と呼ばれる敷居などの枠を取り付けたり、シャッターを取り付けます。

◆木製敷居ごと取り替える

木製の敷居に戸車付のアルミ・鋼板雨戸を滑らせば、木製の雨戸よりも傷みます。そこで、敷居ごと取り替えれば、雨戸の開閉はよりスムーズで快適になります。
このように、雨戸の種類だけではなく工事の方法もいろいろあります。
開け閉めに苦労する重い雨戸や建て付けの悪い雨戸を放っておかずに、快適な生活のために信頼できる工務店やリフォーム業者に相談してみましょう。自分のライフスタイルに合った雨戸にリフォームすることは、開閉の操作性がよくなるだけでなく、耐風性、防犯性、断熱性も向上して、快適な住まいづくりに必ず役立つはずです。

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