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通信講座No.017 「壁のクロスが黄ばんだり、めくれていませんか?」

講座No.017-2 「自分でできる壁紙の補修と張替え」

前講座では、掃除で壁のクロスをきれいにする方法を説明しました。しかし、染み込んだ汚れや経年劣化による変色は掃除ではきれいになりません。掃除するくらいなら自分で張替えたいと考える人もいらっしゃるでしょう。紙や布クロスの張替えは難しいのでお勧めしませんが、ビニールクロスの張替えならいくつかのポイントに注意すれば、自分でもチャレンジできます。 そこで、今回はちょっとした傷や剥がれの修理方法と、ビニールクロスの張替え方法を説明します。

では、まず小さな傷や剥がれの補修について説明しましょう。放っておくとますます大きくなってしまうことがあるので、早いうちに補修しておくことをお勧めします。

◆ 壁の針穴の補修

壁につけた穴はいろいろあります。ピンやネジ穴、フックをつけてできた穴など気になり出すと、目についていやなものです。この穴の補修はクロス専用の補修剤で手当てをすれば、簡単に補修できて、目立たなくなります。
埋めたい穴のホコリや汚れを取り除きます。
補修剤先端のノズルを穴にあて、液を入れ、はみ出した余分なものは、水を含ませ、固く絞った布で拭き取ります。色はアイボリー、ベージュ、ホワイトなどがありますので、色柄の壁でも目立たず、きれいに仕上がります。

◆ めくれ・はがれの補修

壁紙のジョイント部分がめくれたり、剥がれたりしてしまうことはよくあります。これも早いうちに手当てをすれば、きれいに直ります。
まず、剥がれている部分の壁紙についた糊と壁の汚れを取り除きます。
壁側に、壁・クロス用の糊を波形に塗り、継ぎ目に向かって、すぐ空気を抜くようにしっかりと張りつけます。
はみ出した糊は、水で湿らせ、固く絞った布で拭き取ります。
壁紙が浮いてこないようにするため、マスキングテープで2~3時間仮止めしておきます。
継ぎ目が目立つようであれば、すき間を補修剤で埋めてください。

◆破れの補修

引っかき傷や破れも、同じビニールクロスがあれば補修で目立たなくすることができます。カッターの刃は、新しい良く切れるものを使うことがきれいに仕上げるポイントです。

① 補修用の壁紙を切る

「自分でできる補修と張替え」補修用の新しい壁紙を、破れのサイズより大きめに切り、柄などをあわせてマスキングテープなどで仮止めします。破れたところより、一回り大きな位置に定規をあてて2枚一緒に切ります。(図1)

② 破れた壁紙を剥がす

仮止めのテープをはがし、新しい壁紙を一度取っておきます。このとき、上下を分かるようにしておきましょう。次に、カッターの先などを使って破れた壁紙をはがします。(図2)壁面に古い糊が残っている場合は、かたく絞った布でふき取ってください。

③ 糊を塗る

「自分でできる補修と張替え」 壁紙用の糊を新しい壁紙の裏に塗って、切り取った部分に貼り付けます。(図3) 図4のように、撫で(押え)ハケでサッと伸ばして、空気やシワがないようにします。 「自分でできる補修と張替え」

④ 押さえローラーをかける

「自分でできる補修と張替え」 貼った後、図5のような壁紙用の押さえローラー(ジョイントローラー)で継ぎ目を押さえると目立たなくなります。
以上が、ちょっとした傷や破れの補修方法です。クロスの残りがあれば、簡単にできますので、ぜひチャレンジしてみてください。 さて、次はいよいよビニールクロスの張替えです。補修とは違って、準備にも時間がかかります。しっかりと手順を踏んでチャレンジしてみましょう。

◆ビニールクロスの張替え(糊を付けて貼るタイプの場合)

□ 必要な材料・道具

「自分でできる補修と張替え」・ ビニールクロス(厚めで柄のないものが貼り付けやすい) ・ 壁紙用糊
・ プラスチック定規(長めのもの)
・ 糊ハケ(図6)
・ カッターナイフ
・ カット定規(図7)
・ 竹ベラ(図8)
・ 撫で(押さえ)ハケ(図9)
・ 下地処理用パテ
・ 濡れ雑巾(スポンジでも可)
・ ピンひもと五円玉
・ 脚立
・ ジョイントテープ

□壁紙の計算方法

途中で足りなくなると大変です。しっかりと計って、余分に購入するようにしましょう。 下の表は、主な部屋ごとの平均的な必要メーター数を示したものです。同じ広さの部屋でも窓やドアなどの造りによって必要な量は違います。必ず部屋ごとに計って計算しましょう。

「自分でできる補修と張替え」

図10の6帖間の展開図を例に計算をしてみましょう。壁紙の幅を約90cm、高さには切りしろをそれぞれ10cmずつとって計算します。

① A面 

「自分でできる補修と張替え」(ア)(250cmx2枚)+(イ)(70cmx2枚)+(ウ)(100cmx2枚)=840cm(8.4m)

② B面

(ア)(250cmx1枚)+(イ)(70cmx2枚)=390cm(3.9m)

③ C面

(ア)(250cmx3枚)+(イ)(70cmx1枚)=820cm(8.2m)

④ D面

(ア)(250cmx3枚)=750cm(7.5m)

⑤ A~D面の合計=26.9m


□ 準備

効率よく作業を行うためには、準備をきちんとしておくことが大切です。 壁紙を張替える部屋の家具など、可能な物は全部移動させて作業しやすい状態にしましょう。大きい家具など移動できないものは汚れてしまうのでビニールなどで覆って下さい。
床面も汚れる可能性があるのでビニール等で養生するとよいでしょう。
壁面の電気コンセントやスイッチカバー、カーテンレールなど、取りはずし可能なものは、全てはずしておきましょう。図11~14は電気コンセントを外す例です。「自分でできる補修と張替え」

古い壁紙を上手にはがすことが、張替えの仕上がりをよくするポイントです。壁紙をよく見ると、壁紙と壁紙の継目が約90cm置きにあるのが見つかります。その継目の端からカッターを使いはがしていきます。なかなかきれいにめくれない場合もありますが、根気よく裏打ちの薄紙が残るようにはがしましょう。
下地にできた凸凹や隙間、穴、下地の釘の錆などには、図15のように下地処理用のパテを塗ります。パテの塗り方のポイントは、図16のように段差部分に塗ったパテをヘラでなだらかにそぎ落とすことです。パテが乾いたら、仕上げにサンドペーパーをかけて滑らかにしましょう。「自分でできる補修と張替え」
「自分でできる補修と張替え」 壁紙をまっすぐに貼るために、糸に五円玉をとおして重りにし、回り縁か上桟に画鋲かピンで止めて、上から吊り下げて垂直線を引きます。(図17)
新しい壁紙を必要な長さより上下とも3~5cmくらい余分をとって、カットします。2枚目以降に貼る壁紙には、片側(重ねる側)にジョイントテープを貼って置くと、接合部がすぐに付かずに柄合わせをじっくり仕上げることができます。
壁紙の裏全体にハケを使って糊を塗り、5分くらいおきます。貼りやすいようにのり面同士を合わせるようにたたみ、貼りたい壁の下に置いておきます。

□ 貼り方

最初に貼る位置は、基本的には部屋の入り口のドア縦枠の左壁から貼り始め、左側に向かって順番に貼って行くように部屋を一回りして、最後に入り口、ドア上のなるべく目立たない所で貼り終るようにします。(作業手順は右利きで作業する場合です。左利きの人が作業する場合は左右反対の作業になります。)
「自分でできる補修と張替え」糊のついた壁紙の両端を持って引き上げます。壁紙の上端を3~5cmくらい余裕を持たせて上から垂らし、垂直線に沿って貼っていきます。
壁紙の上部20cmくらいを軽く仮止めしてから、撫でハケで上下、左右にしごいて空気を押し出すようにして圧着します(図18)。シワになったり、空気が残ったりしたときは、その部分をはがして張り直します。壁紙用糊は、乾かないうちは貼り直しが簡単に出来るので、仮に付けて何度も位置の調整が可能です。
天井の際と床の際の部分は、竹ベラでしっかりと押さえます。
図19のようにカット定規を当てながら、カッターで余分を切り取ります。カッターナイフの切れ味が鈍ったら、すぐに刃を折り、常にシャープな切れ味にしておくことと、カッターナイフは切り終わるまで抜かず、定規をスライドさせながら切っていくことがきれいに切り取るポイントです。
2枚目からは、壁紙を少し重ねて柄合わせをして、同じ要領で張ります。ジョイントテープが有る場合は、そちらが右側にくるようします。上下をカットしたら、図20、21のように、重ね合せた中央線に定規をあてて、カッターナイフで重ねた2枚を一緒に切り、余分な部分を取り除きます。「自分でできる補修と張替え」
継ぎ目はジョイントローラーを使って圧着させます。重なった部分があると、めくれの原因になりますので、継ぎ目には十分気をつけましょう。はみ出した糊はきれいな濡れ雑巾で拭き取ります。余分な糊が残っていると、後で汚れが目立つようになりますので、必ずきれいにふき取ってください。湿らしたスポンジを使ってふき取ってもよいでしょう。
コンセントやスイッチの所は、×印に切り込みを入れ、カバーより小さめにカットして取り除いたあと、カバーを元の位置に取り付けます。

□ ポイント

・ カッターナイフは全体を深く強く握らずに、刃先に近い位置を親指と人差し指で軽くつまむようにし、刃先をコントロールするように持ちます。
・ 下地の継目に壁紙のジョイント部分がこないようにしましょう。
・ ジョイントローラーは、力を入れすぎないように気をつけましょう。また、ローラーの角で強くおさえないようにしましょう。
・ 入隅や出隅は、空気が入りやすいので気をつけましょう。
・ 竹ベラは、無理に力をいれるのではなく、数回に分けて筋目をしっかりとつけるようにしましょう。
以上が、ビニールクロスの張替え方法です。難しい技術は入りませんが、慣れないと時間が掛かる作業です。初めてのときは、他人が入らない部屋でチャレンジしてみると良いでしょう。トイレは試すのに良いと思われる人がいるかもしれませんが、狭いうえに便器やタンクを外せないので作業がしにくい難しい場所です。最初のチャレンジにはおすすめしません。

最近は、ビニールクロスの上から、塗れるリフォーム用の塗料や仕上材もあります。既存のクロスに浮きがなく、下地にしっかり貼られていればこのような塗料や仕上材が使えます。ホームセンターなどでも、最近はいろいろな種類が発売されています。一般的には、ローラーなどで塗るタイプが多いようですが、種類やメーカーによって、価格、下地処理、施工方法に違いがありますので、壁紙の張替えとどちらが得か、どちらの作業が楽かは異なります。
「自分でできる補修と張替え」塗料や仕上材が垂れてもこまらないように、養生を念入りにすることと、乾くまで家具などを動かさないことさえ気をつければ、それほど難しい作業ではありません。特に、仕上材によるリフォームならば、パターン付けもできるので、部屋の雰囲気を一新できます。その上、消臭・調湿・断熱効果の優れた自然素材100%のリフォーム用仕上材などもありますので、ただ壁をきれいにするのではなく、省エネで環境にもよい快適な住まいづくりを考えた場合、非常に効果的な材料といえるでしょう。

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