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通信講座No.018 「じゅうたんが磨り減っていませんか?」

講座No.018-1 「じゅうたんの知識とお手入れ方法」

床は長く使い、人の体重をずっと受け止めるものだけに、傷みや素材の減りなどがどうしても生じてしまいます。特にじゅうたんやカーペットは簡単に洗えないため、古くなると汚れが目立つようになるとともに、磨耗して防音性や衝撃吸収性も弱まってしまうこともあり、生活の快適度が下がってしまいます。また、ダニの問題も避けて通ることはできません。じゅうたんにはもともとダニはいませんが、ダニが生息しやすいことは事実です。それが「ダニの温床」という形でいろいろなメディアで取り上げられたため、最近では木質フローリング材が床に使われることが多くなりました。ただし、じゅうたんのダニが全てのアレルギー症状の原因なのかというとそうではありませんし、じゅうたんやカーペットには、木質フローリング材にはない良さがいろいろあります。上手に利用すれば、快適な住まいづくりに役立つのも事実です。
そこで、まずはじゅうたんの種類と特徴、施工方法、そして適切なお手入れ方法を説明しましょう。

◆じゅうたんの種類と特徴

まず、じゅうたんとカーペットの違いですが、一般的にじゅうたんは床の敷物などに使う厚い毛織物の総称として使用され、そのうち、竪機(たてばた)を使った手織りの高級品は緞通(だんつう)と呼んで区別することがあります。一方、カーペットはじゅうたんの英訳ですが、じゅうたんやそれに似た体裁に作られた敷物にも使われます。したがって、実際にはあまり厳密な区別なく使われることが多いようです。本講座でも区別せずに説明することとします。
じゅうたん (カーペット)は、素材や製造方法、表面の毛足の形状(テクスチャー)などにより、さまざまな分類ができます。

□主な素材による分類と特徴

じゅうたんの知識とお手入れ方法

□主なテクスチャーによる分類と特徴

じゅうたんの知識とお手入れ方法

①カットパイル
表面にあるパイルを切り揃えたものをいいます。デザイン性に優れ、微妙な色合いの変化が楽しめます。パイルの長さ、太さ、密度により、プラッシュ、ベロア、サキソニー、ハードツイスト、シャギー、ヘアーなどがあります。
②ループパイル
パイルを丸くループ状に仕上げたものをいいます。カットパイルに比べて、耐久性や歩行性に優れています。パイルの高さが揃っているものをレベルループといいますが、凸凹感を表現したハイ&ローループなどもあります。
③カット&ループパイル
カットパイルとループパイルを組み合わせ、微妙なテクスチャーを表現したタイプのカーペットです。凸凹感を表現したり、柄を強調したりと変化に富んでいます。レベルカット&ループとハイカットローループなどがあります。

□じゅうたん(カーペット)の施工方法

①敷き詰め
床に隙間なく敷き詰めて固定する施工方法です。コンクリート床に直張りしたり、床の木質下地材にグリッパーを使って敷き詰めたりと下地や用途に合わせた固定方法があります。
直貼り工法:
ホテルのスロープや階段など耐久性や安全性が特に要求されるところでは、タルミが出にくい直貼り工法が適しています。この工法は、カーペットに接着剤をつけて直接、床面に貼り込んでいく方法です。最近は、歩行者の少ない場所などでは、専用の接着テープで敷き詰める方法も用いられます。
グリッパー工法:
一般的木造住宅では図1、図2のようなしくみのグリッパー工法が多く用いられます。グリッパーとはカーペットの固定金具のことで、厚さ7mm、長さ1200mmの細長い木片に針の先が60度の間隔で2列にならんでいます。この固定金具を部屋の壁際に固定し、カーペットの裏をピンに引っ掛けて施工する方法がグリッパー工法で、接着剤を使う直貼り工法に比べて張替えも容易にできるメリットがあります。古くなるとグリッパーの針に錆が出てくるので、じゅうたんの貼り替えの際はグリッパーの交換も必要です。また、高さを調整するためにじゅうたんの下地に敷き込まれますので、じゅうたんの貼り替え時には、このフェルトの貼り替えも必要になります。

じゅうたんの知識とお手入れ方法

②置き敷き
じゅうたん(カーペット)を接着剤やグリッパーなどで固定しない方法です。取り外しが簡単にできるため、木質フローリング材の上に部分的あるいは一時的にじゅうたんを使用する場合などに便利な施工方法です。じゅうたんの裏に床を傷めない程度の軽い粘着性のある素材を用いたり、専用の滑り止めシートを下地として敷いたりして安定性を確保します。じゅうたんの種類や使用方法、下地の材質によっては、部分的に専用の接着テープを使用することもあります。

□じゅうたん(カーペット)の効果

①防音効果
発音性、衝撃音に対する遮断性、吸音性のいずれの防音性能についても優れています。
②保温効果
細い繊維の集合体である織物は、繊維と繊維の間に多くの空気を保持するため、もともと保湿性に優れているのですが、じゅうたん(カーペット)の場合は厚手であることに加えてパイルという立毛があり、より多くの空気を含んでいます。そのため、保温・断熱の両方に効果があり、省エネにもつながります。
③衝撃吸収効果
適度なクッション性があるため、足腰の負担を減らします。
④安全効果
家庭内事故でもっとも多いのは転倒による事故です。転倒防止や転倒時の衝撃を吸収するのに大きな力を発揮します。
⑤防眩効果
他の床材に比べて輝度値が低いので、ソフトな照明効果が得られ、目の疲れを軽減できます。しかも、光源の照度を減少させることがありません。
⑥装飾効果
インテリアの一部として、色や柄、素材を組み合わせることで個性的でおしゃれな部屋をアレンジできます。

◆お手入れ方法

じゅうたん(カーペット)を長持ちさせるには、まず家全体の風通しを良くすることです。 その上で、状況に合った手入れを適宜に行うことで、じゅうたん(カーペット)を美しく保つことができます。

□日常のお手入れ

①毎日、掃除機をかけましょう

汚れの80%が浮遊しているホコリによるものです。毛足の奥までホコリが入り込んでしまうと取り除くのが難しくなりますので、毎日こまめに掃除機を掛けましょう。強力な吸塵力のある掃除機(タービンブラシ式掃除機など)よりも普通の掃除機を使用することで、じゅうたん(カーペット)に傷をつけずにすみます。アクリル製の場合は、重曹を粉末のまま振りかけて30分ほど置いてから掃除機で吸い取ると、ほこりなどをしっかり取ることができます。

②掃除機は逆目にかけましょう

掃除機をかける時は、じゅうたん(カーペット)の毛並みと逆方向に毛を起こすようにし、パイルの根本の空気の通りをよくしてゴミを吸い取ります。上から押さえつけるのは逆効果で、空気の通りが悪くなり、ゴミがとれにくくなってしまいます。

③月に一度は拭き掃除をしましょう。

月に一度ぐらいの頻度で拭き掃除をすると、じゅうたん(カーペット)をより美しく保てます。バケツ一杯のぬるま湯に家庭用中性洗剤(ウールマーク付き衣類用中性洗剤)をキャップ1~2杯入れ、きつく絞った雑巾で拭き取ります。まず、毛並みに逆らって力を込めて拭くのがコツ。アクリル製のじゅうたん(カーペット)なら、せっけんと重曹でたたいて酢水で中和する方法でもきれいになります。天気の良い日を選んでするとよいでしょう。

□こまった時のお手入れ

①毛髪がからんで取れない時

パイルに毛髪や糸クズがからみついて、掃除機をかけても取れない場合があります。こんな時は市販されている、粘着テープ付きロール型の掃除機を使うときれいに取れます。ガムテープをペタペタ押してもよく取れます。毛髪がパイルの根本まで絡んで取れない時は、クシやブラシで掻き出してとりましょう。

②何かをこぼした時

何かをこぼした時は、それがパイルの中に染みこんで固まってしまわないうちに、素早くふき取ることが大切です。基本的な対処ポイントと汚れの種類によって変わる対処がありますので、下記を参考にして汚れを取り除いてください。
【基本的な対処ポイント】
1)よごれの元を取り除きます
水溶性の汚れなら、先ずはティッシュや乾いた布で押しつけるようにして吸い取ります。ネバネバしたものや固体のものは、スプーンやフォークで取り除きます。いたずらに水で濡らしたり、こすったりして、汚れの範囲を広げないことが大切です。
2)何の汚れかを知った上で対処します
原因によって除去方法は異なります。住宅内での汚れの原因は、大きくわけると水溶性の汚れ、油性の汚れ、泥に大別できます。原因を確かめてから、それに応じた対策をとるようにしましょう。
3)洗剤などを使うときは少しずつ
洗剤やベンジンなども量が多いと汚れの原因になります。洗剤は水で薄めて、ベンジンは少しずつ慎重に使いましょう。汚れがとれた後、きれいな雑巾で洗剤分を取り除きます。あせって洗剤やシミ抜き剤を大量に使うと、逆に汚れを広げてしまいます。また、台所用洗剤などには成分の強いものもあるので注意しましょう。
4)汚れを広げない
汚れの周囲から中心に向かって拭くようにし、汚れを広げないように注意しましょう。
5)漂白剤や消毒剤は使用厳禁  
どちらもカーペットの変色をまねいたり、汚れやすくなったりします。
【水溶性の汚れをとる方法】
水溶性の汚れとは、ジュース・醤油・牛乳・ソース・ケチャップ・ジャム・チョコレート・お酒・紅茶・コーヒー・キャンデー・墨汁などです。
1)汚れを、紙や布で吸い取ります。固形なら拭き取ります。
2)水で薄めた台所用洗剤を、きれいな雑巾に染み込ませ、汚れの中央に向かってたたくように拭き取ります。牛乳などの蛋白質の汚れにはお湯を使わないで下さい。
3)きれいな水を少量染み込ませたティッシュで拭いた後、固く絞ったきれいな雑巾で洗剤分を完全に拭き取ります。
【油性の汚れをとる方法】
油性の汚れとは、バター・マヨネーズ・食用油・卵・油性インク・靴墨・ペンキなどです。
1)汚れを、紙や布で吸い取ります。固形なら拭き取ります。
2)少量のベンジンをきれいな雑巾に染み込ませ、汚れの中央に向かってたたくように拭き取ります。ベンジンを使用中は火気厳禁です。
3)ウールマーク用洗剤1ccをきれいな水100ccで溶かしたものを、きれいな雑巾に染み込ませ、汚れの中央に向かってたたくように拭き取ります。卵などの蛋白質の汚れにはお湯を使わないで下さい。
4)きれいな水を少量染み込ませたティッシュで拭いた後、固く絞ったきれいな雑巾で洗剤分を完全に拭き取ります。
【泥水の汚れをとる方法】
1)スプーンやヘラなどで泥を取り除きます。
2)ドライヤーでゆっくり乾燥させ、ある程度乾いたら自然乾燥させます。よく乾いたら、ブラシなどでたたいて土をほぐし、掃除機で吸い取ります。

③壁際にホコリがたまった時

静電気などの作用により、壁際にはどうしてもホコリがたまりやすくなります。ホコリをためるととれにくくなりますので、こまめに掃除機で吸い取ることが大切です。もし、壁際にたまったホコリが掃除機を掛けてもなかなか取れない場合は、庭を掃除する時に使う手ボウキを使って、掻き出すようにしてホコリを浮き上がらせてください。次に掃除機で吸い取ればOKです。また、ホコリが固まりすぎて取れない場合は、使い古しのハブラシでこすり上げ、ホコリを浮き立たせます。

④押し跡が残った時

家具などの重みで押し跡が残った時、ウール製であれば復元力があるので放置すればまた回復しますが、スチームアイロンなどの蒸気をかけるとみるみるうちに元に戻っていきます。

⑤その他

何かに引っかけるなどパイルが飛び出したときには、パイルを引き抜かないで、はさみで切りそろえてください。

しっかりとお手入れすると、磨り減っていたように見えたじゅうたん(カーペット)もキレイになって肌触りもよくなります。是非一度正しいお手入れを試してみてください。

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