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通信講座No.020 「台所の流し台回りが古くなり、汚くなっていませんか?」

講座No.020-3 「本格的キッチンリフォームのポイント」

これまで、古くなったり、汚くなったりしたキッチンまわりをキレイにするための掃除方法と自分でできるリフォームについて説明しました。
今回は、本格的にキッチンをリフォームするときのポイントを説明しましょう。
キッチンリフォームを計画する際の重要なポイントは、2つあります。1つはレイアウト、もう1つは設備機器です。

◆レイアウト

住まいづくりにおいて、家族の健康を願う気持ちや家族のつながりを尊重する空間の大切さが再認識されている昨今だからこそ、毎日利用するキッチンのレイアウトは重要です。シンク・コンロ台・調理台(冷蔵庫)を結ぶ作業動線がスムーズに流れるようにすることと、ライフスタイルに合わせたダイニング・リビングスペースにすることで使い勝手がよく快適なキッチンスペースになります。

□作業動線から考えるキッチンレイアウト

①I型キッチン(図1)本格的キッチンリフォームのポイント
シンク・コンロ台・調理台を横並びに配置するタイプのキッチンです。作業がすべて横移動となるため、リフォームの際にはシンク・コンロ台・調理台の位置関係(=順序)やスペース取りには熟考が必要となります。シンクや調理スペースが狭くならないように注意しましょう。壁や窓に向かうタイプ、オープンキッチン、アイランド型のいずれのリフォームにも対応可能です。

②L型キッチン(図2)本格的キッチンリフォームのポイント
文字通りL字型に配置するタイプのキッチンです。キッチンルームの角を利用して壁に沿って造り付ける壁付けタイプの他、L字の1辺を壁側に造ってもう1辺を凸型に突き出して対面キッチンにするペニンシュラ型、また、アイランド型としてリフォームすることも可能です。壁付けタイプの場合、キッチンルームのスペースを効率良く使うことができます。窓に向けると風通しが良くて明るいキッチンへとリフォームすることもできます。

③II型キッチン(図3)本格的キッチンリフォームのポイント
キッチン台を2列に分け、平行に設置するタイプのキッチンです。
動線が短くできて、作業能率を高められるのが特長。但し、2列間の幅(=通路)の取り方には注意が必要です。狭すぎると、ご家族と一緒に調理する時に作業がしにくく、炎が出る調理器具への注意も必要となります。なお平均的な通路幅は、90~120cmと言われています。

④U型キッチン(図4)本格的キッチンリフォームのポイント
U型といっても、楕円形に造るわけではなく、「コ」の字型に配置するタイプのキッチンです。シンクやコンロの位置取りは自由。両端の部分の延長線に冷蔵庫や食器棚などを配する場合が多いため、リフォームにおいては、“我が家の道具の位置関係”を考慮することが不可欠です。

⑤アイランド型キッチン(図5)本格的キッチンリフォームのポイント
キッチン台をダイニングのどこの壁にもくっつけずに設置するタイプのキッチンです。解放感が高く、動線も自在。また、キッチン台をはさんでどちら側にいても作業できるため、複数の人がお料理をする際に便利な配置です。ホームパーティなどを行いたいというご家庭にはおすすめのリフォームプランです。

⑥ペニンシュラ型キッチン(図6)本格的キッチンリフォームのポイント
キッチン台の一部または全体を壁から縦長い凸字のように突き出して設置するタイプのキッチンです。主にオープンキッチンやセミオープンキッチンとして造られます。一方の端が壁にくっつくかたちとなるため、I型キッチンやL字型キッチンと融合させたスタイルのリフォームが可能。外側の下部にも収納スペースを設けるなど、ダイニングのトータルリフォームと合わせて考えるのも一つの方法です。

□ダイニング・リビングスペースから考えたキッチンレイアウト

①オープン型キッチン(図7)本格的キッチンリフォームのポイント
キッチンとダイニング、リビングを仕切らず、オープンにつないだタイプです。かつては北側に配置されることの多かったキッチンですが、最近はダイニング・リビングとオープンにつながったこのタイプのキッチンが増えています。作業動線が短いので、配膳、片付けがしやすく、調理中ダイニング側とのコミュニケーションが取れ、高齢者や幼児のいる家庭でも目が届いて安心です。スペースの節約にもなりますが、キッチン回りは全て見えてしまうので、収納の仕方に工夫が必要です。仕切りがないので、調理中の臭いや煙の処理に工夫が必要です。

②セミオープン型キッチン(図8)本格的キッチンリフォームのポイント
キッチンとダイニング、リビングとの境が半分から3分の1ほどオープンになっています。適度に目隠しになるため、散らかったキッチンを見せるのに抵抗がある人にも人気があります。開放感あるオープン型と機能重視のクローズ型の両方の長所と取り合わせたキッチンといえます。調理中の臭いがダイニングやリビングなどに回りやすいので工夫が必要です。

③クローズ型キッチン(図9)本格的キッチンリフォームのポイント
ほかの部屋から完全に独立させたキッチンです。壁面が多いので収納スペースが取りやすいメリットがあります。においや煙が広がらないので、本格的な料理に取り組みたい人向きです。ダイニングへの動線が長くなり、キッチンにいる人が孤立してしまい閉鎖的というイメージがありますが、取り外しのきく間仕切りなどを付ければ、必要に応じてオープンにすることもできます。

◆設備機器

最近は、システムキッチンが主流です。種類やデザイン、カラーバリエーションが豊富にあり、空間との相性で扉の素材や色を考える方が多いようです。見ための美しさやデザインも大切ですが、お手入れなどのメンテナンスも考えて選びましょう。設備や機器をどう選ぶかでその使い勝手は大きく変わってきます。

□キャビネット・戸棚

本格的キッチンリフォームのポイントシステムキッチンの価格を決めるのは、扉材と言っても過言ではありません。そのため、色、柄、素材ともにたいへん豊富で、どれを選ぶかでイメージや値段が大きく変わってきます。また、メーカーによっても特徴や材質に違いがあります。カタログだけで決めるのではなく、必ずショールームに行って、実際の色・ツヤ・使い心地などを確認するようにしましょう。主な扉材には化粧シート、木製、ホーロー、ステンレスなどがありますが、化粧シートが一番手ごろな価格です。さらに、考えなくてはならないのが、キャビネットの形状です。以前は開き戸タイプが主流でしたが、今はどのメーカーも図10のような引き出しタイプが主流です。使う頻度の高いものを上の引き出しに収納することで、立ったまま出し入れが楽にできます。引き出し内にもさまざまな付属品をメーカーで用意しているので、それらを使えば、より一層自分にあった収納スペースにすることができます。また、以前のキッチン設備と違って、高さや奥行きも選べます。高さを選ぶ基本は、一般的に「身長÷2+5cm」とされています。システムキッチンの平均的な高さは85cmで、メーカーにより80cm、82cm、90cmなどの種類があります。奥行きは通常65cmで、他に60cm、75cmなどがあります。狭いキッチンを広く使うために奥行きの小さいものを使うなど、状況に合わせて選べます。ただし、使う人に合ったものでないと「吊り戸棚に手が届かない」「水栓が使いづらい」等の不満の原因になりますので、高さと奥行きはショールームで体験して選ぶとよいでしょう。
最近の吊り戸棚は、機能も豊富です。手が届きにくいため出し入れに手間がかかり、あまり使い勝手がよいとはいえなかったかつてのものとは違って、最近はさまざまな使いやすさが加わっています。特に人気があるのが、昇降機能がついた吊り戸棚です。プッシュダウン式と呼ばれるボタンを押すと棚の内部が目線まで降りてくるタイプ(図11)や、ムーブダウン式といわれる軽い力で引き降ろすタイプ(図12)、バーを掴んで引き出すプルダウン式(図13)などがあります。また、地震の際の安全性を考慮した耐震ラッチ付(地震の際扉開かなようにする金具)の吊り戸棚もあります。ある一定の震度以上になると自動的にストッパーがかかるタイプや、扉を開けたいときにストッパーをはずすようになっている常時ロックタイプなどがあります。高さも50cm、70cm、90cmと豊富で組み合わせて取り付けることもできます。

本格的キッチンリフォームのポイント

□カウンター(天板)

システムキッチンの作業台のことで、ワークトップとも言います。調理をする上で耐熱性、耐久性に優れたものを選ぶことが重要です。使い勝手はもちろん、案外大きいスペースを占めるのでインテリアとのかねあいも大切にしたい部分です。 カウンターの素材は主にステンレスと人造大理石が主流で、ほかにもタイル、天然石、メラミン化粧合板、木など様々なものがあります。下記の表は、人気の高いステンレスと人造大理石のカウンターの特徴をまとめたものです。

本格的キッチンリフォームのポイント

□シンク

シンクの形態としては、シングルシンク、ダブルシンク、トリプルシンクなどがあります。家族や来客が多い家庭の場合は、ダブルシンクのように複数あると便利です。 材質は、質も厚みもさまざまなステンレス製、デザインが豊富な鋳物ホーロー製が一般的ですが、最近は人造大理石のシンクも発売されています。水道水がシンクにあたる音を従来の約60デシベルから約40デシベル程度までおさえサイレントシンクもおすすめです。
ホーロー製や人造大理石は大きなものを落した際の衝撃に対して、ステンレスよりも弱いので注意が必要です。

□水栓金具

キャビネットやカウンターなどに目を取られて、水栓金具についてはあまり考えずに決めてしまう人が多いようです。しかし、その形状や機能は多種多様です。材質もほとんどの部分がステンレスで出来ているものや、吐水口とレバー部分が樹脂のものなど、いろいろあります。樹脂はステンレスに比べて傷や汚れがつきやすく、変色しやすいので注意が必要です。各種機能、使い勝手、メンテナンスを考慮して決めるようにしましょう。お勧めの機能は、図15のようなシャワー機能です。シンク周りの掃除や大きな鍋を洗うときに重宝します。図16は手が汚れていてもレバー操作なしで手をかざすだけで吐水・止水ができる水栓金具です。こまめに止水できるので、節水にも役立ちます。

本格的キッチンリフォームのポイント

□加熱調理機器

システムキッチンに組み込まれるビルトイン加熱調理機器には、大きく分けて熱源がガスと電気のものがあります。どちらのタイプでも、間口が75cmのものと、60cmのものがあるので、キャビネットや大きさに合わせて選ぶことができます。

①ガスコンロ
機器の価格は 6~12万円程度です。裸火なので、ほとんどの鍋が使用可能で複数のバーナーとグリルが同時に使えるため、たくさんの料理を同時に調理できます。トッププレートの材質もいろいろあり、好みや予算に合わせて選ぶことができます。トッププレートの種類と特徴は、下記のとおりです。

1)ホーロー
金属の表面にガラスを焼き付けたものです。汚れを放置すると、こびりつきやすいので早めのお手入れが肝心です。
2)ステンレス
丈夫ですが、ナイロンたわしなど表面の固いものを使うと傷がつきます。布か柔らかいスポンジで筋目に沿って磨きます。
3)フッ素コート
汚れを取りやすくしたコーティングです。表面を固いものでこするとはがれてしまうので、乾いた布か柔らかい紙で汚れを取ります。
4)結晶化ガラス
耐熱性が高く、なべなどを落としても割れにくいガラスです。焦げ付いた汚れを取る道具を用意しているメーカーもあります。

②IHクッキングヒーター
価格は、15~20万円程度です。熱源が電気なので、火を使わず空気の汚れが少ない、立ち消えやガス漏れなどの心配が無いなどのメリットがあります。微妙な火加減もワンタッチで自動コントロール出来る機能もあります。鍋などは、使用できないものもあり注意が必要です。キッチンでの電気使用量が増えますので、配電盤、配線回路を見直す必要があります。

□換気扇フード

キッチンの掃除で一番手の掛かるのが、換気扇フードでしょう。最近のものは、凸凹が少なく掃除がたいへん楽にできるタイプのものが各メーカーから発売されています。

本格的キッチンリフォームのポイント① 換気扇フード(図17)
換気扇に煙を効率よく集めるためフードをかぶせたもので、内側が汚れにくいように、フィルターをセットして使います。価格はもっとも安価です。

本格的キッチンリフォームのポイント② シロッコファンフード(図18)
マンションなどでよく使われているタイプで、円筒形の羽根で煙を押し出します。内側に油汚れがつきにくいよう、フィルターをセットして使います。

本格的キッチンリフォームのポイント③ ノンフィルターフード(図19)
フィルターをなくし、煙中の油分をオイルパックにためて処理するタイプです。

本格的キッチンリフォームのポイント④ スーパークリーンフード(図20)
フィルターをなくし、煙中の油分をオイルパックにためて処理するタイプです。凹凸が少なく、拭きやすい形状になっています。

□壁材

昨今は、不燃板に樹脂加工処理したキッチンパネルが使用されることが増えています。タイルのような目地がなくお手入れが簡単なことが魅力の一つですが、タイルにもタイルそのものと目地が汚れにくく加工されたものも発売されています。空間イメージなどとあわせて選ぶと良いでしょう。

□食器洗浄機

新築での採用率は70%を超え、普及率は急速に増えています。家事が楽になるだけでなく、手洗いより80%も節水できて経済的で、高温洗浄で雑菌対策にも効果があります。メーカーのよって洗浄方法や運転コース、運転時間など異なりますので、家族の人数やスタイル、使用頻度などを考慮して選ぶようにしましょう。システムキッチンに組み込むビルトイン型には下記の種類があり、引き出し式のプルオープンが人気です。

①トップオープン (図21)
シンク横に設置し、食器類を上から出し入れするタイプです。食器類を横移動だけでセットできるので後片付けも効率良く、水だれなどの後始末も簡単です。
② プルオープン(図22)
引き出しのように出し入れし、食器類を上から出し入れするタイプです。カウンター上の調理スペースを確保できるので、広く使えます。
③フロントオープン(図23)
扉を床面に向かって開くタイプです。上下のかごに食器類をセット出来るので、大量の食器類も、一気に片付きます。

本格的キッチンリフォームのポイント

□浄水器

水道水をそのまま飲むのに抵抗のある人には、リフォームの際に浄水器を設置すると便利です。浄水器のカートリッジが水栓に組み込まれているタイプとキッチン下に浄水器を設置したタイプがあります。ろ過に必要なフィルターの購入方法や価格など、設置後のメンテナンスを比較して決めましょう。

このようにキッチンの設備機器は、機能もデザインも品揃えが大変充実していますので、その分価格もいろいろです。合見積もりの際に、値段の違いばかりに気をとられていると、価格の差がそのまま設備の機能・グレード差ということもあります。プランニングと設備の説明を丁寧にしてくれる業者に相談するようにしましょう。

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