ちょっと本格的なDIY講座~住まいの学習館(通信講座)~

住まいに関する知恵や技術を学ぶことが出来る通信講座や体験イベント情報を紹介

通信講座No.024 「寒い冬には暖かい部屋~部屋の防寒対策~」

講座No.024-3 「地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備(ヨコハマエコスクール実施講座)」

家庭の全消費エネルギーで最も大きな割合を占めているのは給湯です。また、消費電力では、エアコンに次いで照明の消費割合が大きくなっています。(講座No.024-1の図1と図2をご参照ください。) そこで、照明や給湯を上手に使って、省エネをしながら快適に過ごす方法にチャレンジしましょう。

では、まず照明について考えてみましょう。
私たちが室内環境を評価する重要な要素としてあるのは、前講座で説明した温熱環境の他に、音と光があります。良い光、つまり良い照明は、目的や用途に適合した機能や雰囲気を有することで、その際検討されるべき事項は、照度、照度分布、輝度、輝度分布、演色性、色温度と言われています。このうち、特に快適性に影響が大きいのが、照度、色温度、演色性です。

◆照度

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備照度とは、光源によって照らされている面の明るさのことで、ルクス(lx)という単位で表します。

◆色温度

色温度とは、光の色を温度で示したものでケルビン(k)という単位で表します。図1のように、色温度が高い光は、青っぽく見え、低い光は赤っぽく見えます。図2はパナソニック製の蛍光灯の使用例ですが、色温度の違いで部屋の雰囲気は写真のように変わります。

◆演色性

演色性は、色がどのくらい自然に見えているかということで、アール(Ra)で表わします。色が見えにくい例でいえば、トンネルでよく使われている高圧ナトリウムランプですが、この演色性はRa(アール)20しかありません。一方、トイレや浴室、洗面所などで使われる白熱灯はRa100です。一般の白色蛍光灯はRa60ほどとなっています。地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備スーパーでは魚や肉が美味しそうに見えたのに、家に帰ると違って見えるのは、スーパーは演色性の高い光源をつかっているのに対し、多くの家庭ではキッチンに演色性の低い蛍光灯を使っているからです。最近は、演色性の高い蛍光灯も発売されています。人間の目に感じやすい、青・緑・赤の光を効率よく発光する、3波長形蛍光灯といわれるもので、Ra88もあります。演色性は、視覚だけではなく人間の様々な感覚を刺激し快適性に影響しますので、蛍光灯なら3波長形がお勧めです。

照度と色温度の違いが快適性にどう影響するかを調べた実験報告が、愛知淑徳大学の高橋教授により発表されています。実験では、色温度の違う3種類の3波長形電球型蛍光灯が使用されています。3種類の色温度は、2800kの電球色、5000kの白昼色、6700kの昼光色ですので、イメージとしては図2のような感じになります。
実験報告によれば、「雑誌を読む」「読書する」「勉強する」といった認知的な情報処理活動、あるいは身体的活動を主体とする場面では、色温度と照度がともに高い照明環境の快適性が高い結果となっています。また、「休息を取る」「テレビを見る」といった、比較的リラックスすることが主体となっている場合では、色温度、照度ともに、低い照明環境が好まれる結果がでています。「食事をとる」「雑談する」ときは、リラックスしながらも認知的にも身体的にも活動を行う場面であり、色温度は低め、照度は高めの環境がもっとも好まれる結果になっています。
したがって、リラックスしたりテレビを見たりするリビングを快適な環境にするならば、図2で言えば色温度が低めの一番左の照明で明るさも抑えると快適性が向上します。もし、リビングで読書も行えるようにするためには、明るさを調整できる調光式照明設備、もしくはスポットで点灯・調光のできるダウンライトを設置するとよいでしょう。リビングタイニングの場合も同様です。ダイニング部分のテーブル上にペンダント式ライト設置して、照度を高めると良いでしょう。その際、食品が美味しく見えるように演色性の高い照明を使用することをお勧めします。

このように照度と色温度を使いわけることは、省エネにもつながります。日本人は欧米人と比較して、室内の照明が明るい傾向にあるといわれています。無駄のない快適な照明環境のために、照度と色温度を目的にあわせて見直してみましょう。そして、既存の照明器具や設備の省エネ性もチェックするとよいでしょう。
地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備省エネ照明といえば、だれもが思い浮かべるのがLED電球ではないでしょうか。価格も大分手頃になり、最近では千円代後半から購入できるようになってきましたし、電球の種類も増えてきました。例えば、既存設備に合うように口金の形状が違うものもいろいろ発売されています。(図3)
また、指向性が高いといわれているLED電球の放射度も広くなり300度方向に放射できるものもあります。LED電球の良さは、省エネだけではありません。寿命が長い、器具がコンパクト、調光・点滅が自在、熱線・紫外線を出さない、虫を寄せ付けにくい、点滅に強く点灯直後に100%点灯する、水銀レスで環境にやさしいなどのメリットもあります。
地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備図4はLEDと白熱電球、電球型蛍光灯の省エネ性をLEDの平均的寿命40,000時間(1日8時間約13年間使用)で比較したものです。LED電球と白熱電球を比べると、電球1個につき年間約3,200円の省エネになります。また、寿命が大変長いので、吹き抜けや階段上など電球の交換が困難な場所の使用に便利です。

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備LED電球より省エネ性はやや落ちますが、価格がLEDよりも手頃な長寿命蛍光灯もお勧めです。
例えば、図5は1日約8時間2年間した場合の省エネ度を電気代の比較で示しています。図5の商品の価格は1,000円ほどですので、短期間でもとがとれる計算となります。また、蛍光灯の弱点であるスイッチを入れても直ぐ点灯しないという問題を改善したクイック点灯タイプも出ていますので、トイレや玄関などいろいろなところの白熱灯の交換にも適しています。
さらに、電球だけではなく、器具も買換える場合は、省エネ性に優れたインバーター式器具にするとよいでしょう。

次に、家庭でもっとも多くのエネルギーを費やしている給湯設備の省エネについて考えてみましょう。特に冬は、水温が低いため加熱に夏よりエネルギーを要する上に、夏なら水で済むこともついお湯を使ってしまう機会が増え、消費量は増えがちになります。無駄な給湯をしない心がけも大切ですが、最新給湯設備を上手に導入すれば、省エネ効果は抜群です。
それでは、最新の省エネ給湯設備にはどんなものがあるでしょうか。
省エネ給湯設備といえば、多くの人が思い出すのがCMなどでお馴染みのエコジョーズ、エコキュート、エコウィル、エネファームの4つではないでしょうか。
では、それぞれのしくみを説明しましょう。

◆エコジョーズ(図6)

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備潜熱回収型ガス給湯器のことです。見た目は普通の給湯器ですが、従来のガス給湯器の熱効率より20%も高い95%を実現させています。従来品では、ロスとなっていた排気の潜熱を、二次熱交換器を使ってある程度暖めてから、バーナー上部の熱交換器で加熱するしくみです。効率が高まる分、ガス使用量が減りガス代を年間約10,000円節約、CO2排出量約13%削減と、省エネのダブル効果が期待できます。ただし、エアコンのように燃焼時にでる排水のために、ドレン水処理のための配管工事が必要ですし、周辺の金属を変色させる可能性があるため、設置位置には注意が必要です。

◆エコキュート(図7)

自然冷媒ヒートポンプ給湯器のことです。自然冷媒(CO2)を用いた熱交換式の電気給湯器で、気体を圧縮したときに発生する高熱をタンク内の水に移し、その気体を膨張させたときの冷気を使って、大気温まで戻すことで熱エネルギーを取り出すシステムです。大気の熱を移動する仕組みのため、温暖地であればあるほど効率がよいといわれています。また、CO2排出抑制の切り札として大変注目されているシステムです。電熱ヒーターを使う電気温水器よりランニングコストが安く、温水床暖房や浴室暖房乾燥もできる多機能型もあります。貯湯タンクの他にヒートポンプユニットの設置場所が必要ですが、最近は家の周りが狭くても設置が可能なコンパクトタイプも発売されています。導入補助金制度もあり、価格も80万円代のものが発売されて、導入しやすくなってきています。太陽光発電と組み合わせて設置することでオール電化住宅が可能です。

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備

◆エコウィル(図8)

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備家庭用ガスエンジンコージェネレーションのことです。1つの一次エネルギーから2つ以上のエネルギーを発生させることから「co(共同の)generation(発生)」といいます。ガスで発電し、そのとき出る熱でお湯をつくり、暖房もできるシステムです。1kWの発電をするときに、同時に2.8kWの熱ができ、それを有効利用することで、省エネを実現しています。太陽光発電とのW発電にも対応可能です。それぞれの家庭の電気、給湯、お湯はりなどの使用状況を自ら学習して、最も省エネとなる時間に、自動的に発電を行う学習機能も搭載されています。
一般的な家庭のCO2排出量を、エコウィルを使用した場合と従来のシステムでまかなった場合とで比較すると、約32%の削減となります。一次エネルギー消費量も約21%削減できます。東京ガスでは、戸建住宅4人家族で、従来のシステムと比べて年間約30,000円もお得になると算出しています。導入補助金制度もあり、価格も本体価格が80万円代と導入しやすくなってきました。

◆エネファーム(図9)

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備家庭用燃料電池コージェネレーションシステムのことです。燃料電池は、「水の電気分解」と逆の原理で発電し、燃料電池ユニットと貯湯ユニットの二つのユニットで構成されます。
燃料電池ユニットでは、都市ガスから水素を取り出し、空気中の酸素と反応させることで発電。その時に発生する熱を利用して同時にお湯を作ります。作られた電気は家のどこでも使うことができます。貯湯ユニットでは燃料電池ユニットで作ったお湯を貯めておきます。60度で200リットル貯めておきますので(40度にすると360リットルの給湯能力)ご家庭でのほとんどの給湯需要をまかなうことができるといわれています。バックアップ熱源機はお湯が足りなくなったときや、お風呂の追いだき、暖房時に稼動します。エネルギー効率を十分に発揮する機能として、学習システムが搭載されています。太陽光発電とのW発電にも対応可能です。
エネルギーを電気とお湯に無駄なく利用するため、従来のシステムに比べて一次エネルギー消費量を約33%削減、二酸化炭素(CO2)排出量を約45%削減することが可能です。一般的な家庭のCO2排出量を、エネファームを使用した場合と従来のシステムでまかなった場合とで比較すると、その差は年間約1.5トンにもなります。導入補助金制度はありますが、本体価格が270万~300万円とまだまだ高額です。普及にはもう少し時間がかかると思われますが、まさに次世代の省エネルギーシステムといえます。

地球にもお財布にもやさしい最新住宅設備他にも、自然エネルギーを効率よく活用した省エネ性能の高い給湯設備システムも開発されています。最近では、太陽熱と太陽光の両エネルギーを効率よく活用できるシステムがいろいろあります。
そのひとつが図10のエコスカイルーフで、太陽熱エネルギーと太陽電池のハイブリットシステムです。通常、住宅の屋根面に設置される太陽電池は、太陽光エネルギーのみを電気などにし、熱エネルギーは利用していません。しかし、エコスカイルーフは、タンデム型太陽電池とパッシブソーラーシステムといわれる太陽熱利用の組み合わせで、太陽電池が受ける熱エネルギーも回収し、暖房や給湯のエネルギー源として活用しています。 さらに、このエコスカイルーフの太陽電池は、発電時に発する熱も利用します。

このように最新の給湯設備は、今や単なる給湯器に留まらず、家庭のエネルギー消費と供給を同時に行う、重要なシステムとなってきています。そして、これらの設備を使えば、確実に省エネとCO2排出量の削減が可能です。あとは、私たちが導入するかどうかにかかっています。
20年後、30年後の地球のため、そして私たちの快適な生活環境のために、ライフスタイルの見直しと少しの工夫とともに、最新の省エネ設備を上手に取り入れていくことも必要です。
本講座を参考に、ぜひ自分でできる省エネからチャレンジしてみましょう。

同じカテゴリーの通信講座をピックアップ

その他
その他
講座No.009「家の臭いが気になりませんか?」
講座No.015「地震対策はちゃんとやっていますか?」
講座No.016「照明器具が汚れていませんか?」
講座No.023「カビや結露が出ることはありますか?」
講座No.024「寒い冬には暖かい部屋~部屋の防寒対策~」
講座No.025「家の外観全体を模様替えする気持ちはありませんか?」
講座No.030「夏に部屋が暑くてつらい思いをしていませんか?」
講座No.031「自然エネルギーで夏の暑さ対策をしてみませんか?」
講座No.035「健康的な暖房について考えてみませんか?」
講座No.037「照明の省エネ化は済んでいますか?」
講座No.040「住まいが健康を脅かしていませんか?」
講座No.041「無理して省エネ&節電していませんか?」
講座No.043「わが家で再生可能エネルギーをつくろう」
講座No.044「光だけじゃない!太陽熱も利用しよう」
講座No.047「今、使わず空いている部屋はありませんか?」
講座No.048「冬のエコライフ講座 in 保土ヶ谷公会堂」
講座No.051「室内を全面的に改装して、気分転換したい気持ちはありませんか?」
講座No.058「風通しの悪い家だなぁと、感じたことはありませんか?」
講座No.060「寝室が狭くて窮屈を感じていませんか?」
講座No.062「家の中にゴキブリや虫が多いと感じたことはありませんか?」
講座No.068「家族、兄弟が集まったとき、リビングが狭いと感じていませんか?」
講座No.083「省エネ住宅ポイント制度をご存知ですか?」
講座No.091「玄関の下駄箱が小さくて不便になっていませんか?」
講座No.092「本棚に本をすっきり収納してみませんか。」
講座No.093「家の中のデッドスペースを有効活用しませんか?」
講座No.094「便利なお掃除アイテムと掃除のポイントの紹介」
講座No.095「DIYで断熱効果を高める」
講座No.097「寒さを解消するための簡易的な暖房方法」
講座No.099「住まいを快適にできる生活雑貨をご存知ですか?」
講座No.100「中古マンションを購入したけど有効なリフォームとは?」

自然素材主義パートナー紹介