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通信講座No.026 「羽アリが風呂場などに出た事はありませんか?」

講座No.026-3 「シロアリに強い住まいづくり」

シロアリから大切な住まいを守るために適切な防除は大切ですが、できることなら新築やリフォームの際に、少しでもシロアリに強い住まいづくりを心がけることも必要です。
シロアリに強い住まいづくり(財)日本住宅・木材技術センター発刊の「阪神・淡路大震災・木造住宅震災記録図説」によれば、芦屋市が調査した被災家屋220戸の中、図1が示すような相当数の腐朽とシロアリが見つかっています。特に、柱や土台で多く見られていることから、「阪神・淡路大震災・木造住宅震災記録図説」では、腐朽やシロアリ被害は、建物の耐震性を低下させ、被害の拡大を招く要因とも書かれています。どんなに外観がきれいでも、家の内装が素晴らしくても、土台や柱がしっかりしていなければ、地震から家族を護るという住まい本来の役割を果たしていないことになってしまいます。そんなことにならないように、シロアリに強い住まいづくりについて説明しましょう。

シロアリに強い住まいづくりのためには、劣化対策をしっかりと施す必要があります。図1のグラフで柱と土台の腐朽とシロアリ被害がほぼ同程度に見られることから、腐朽とシロアリ被害が密接な関係にあることが推察できます。そのため、建築基準法施工令や品確法(住宅の品質確保の促進等に関する法律)に基づく日本住宅性能表示基準では、住まいの劣化を軽減するさまざまな対策について示されています。一般消費者にもわかりやすいようにと日本住宅性能表示基準では、劣化対策の程度を下記の表のように3つの等級に定義しています(これを劣化対策等級という)。それぞれの等級は、構造躯体等に使用する材料の交換など大規模な改修工事を必要とするまでの期間を基準として、そのために必要な対策が定められています。

シロアリに強い住まいづくり

各劣化対策等級には、外壁の軸組、土台、浴室・脱衣室、地盤、基礎、床下、小屋裏など部位ごとに具体的施工基準が設けられています。下記の表は新築の場合の基準をまとめたものです。

シロアリに強い住まいづくり

シロアリに強い住まいづくり

シロアリに強い住まいづくり

以上が、新築住宅の基本原則として定義されている等級ごとの劣化対策です。一目見て、等級1はほとんど対策が定義されていないことがわかります。つまり、建築基準法に沿った最低限の対策だけです。現在の新築は、最低でも等級2の対策が施されているといっても良いでしょう。等級2と等級3の違いは、外壁に対する対策だけです。ちなみに、長期優良住宅と呼ばれる住宅、耐久期間100年を目安としており、劣化対策等級3を講じたうえで床下及び小屋裏に点検口の設置と、床下空間の有効高さを33cm以上にする必要があります。もちろん、劣化対策に限らず、断熱性や耐震性、防犯性などさまざまな点において、高い性能評価が求められているのが長期優良住宅です。高い性能が求められる分、建築費用も等級の低いものより高くなります。しかし、1世代や2世代で建て替える費用と比べれば、決して高いとは言えないのではないでしょうか。
また、耐久性の高い住まいづくりは、建替えによるさまざま資源の無駄使いを省くことにもなります。つまり、良い住宅は人間に優しいだけでなく、地球にも優しい住宅なのです。日本の住宅は、欧米諸国に比べると短命と言われています。もちろん、木造住宅が基本である日本の家と、石やレンガづくりなどが多い欧米諸国とを比べるのですから、短くても仕方が無いと考える人もいるでしょう。しかし、資源の少ない日本だからこそ、耐久性の高い住まいづくりは大切なのではないでしょうか。
新築だけではなく、大規模なリフォームの際には、住宅性能評価基準を意識した良い住まいを目指すようにしましょう。

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