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通信講座No.037 「照明の省エネ化は済んでいますか?」

講座No.037-2 「照明ランプの取替え方」

日本人は欧米人と比較して、室内の照明が明るい傾向にあるといわれています。省エネで快適な照明環境のために、前講座で確認した基礎知識を基にして用途に合った照明に交換するようにしましょう。
まずは、照明ランプを既存の照明ランプの種類を確認し、省エネ性をチェックしてみましょう。

◆照明ランプの見分け方

□白熱電球(白熱灯)(図1)

最も一般的なランプです。すぐに点灯するため、点けたり、消したりが多いところに向いていて、玄関、トイレ、浴室などによく使われています。一般的な寿命は1,000時間ほどです。安価ですが、消費電力が多いため、省エネには向いていません。

照明ランプの取替え方

□スタータ形蛍光ランプ(図2)

グロースタータという点灯管を用いて点灯させる方式です。スイッチオンから点灯まで時間がかかり、若干チラツキが出やすいのがデメリットですが、価格が安いので一般的に広く普及しています。蛍光ランプの中で、もっとも消費電力が多い照明です。

照明ランプの取替え方

□ラピッドスタータ形蛍光ランプ(図3)

即時に点灯するように設計されて、グローランプが不要です。その為グロー式よりも安定器は大きく重いのが特徴です。インバータ式が主流になる前は、かなり一般に普及しておりましたが、現在では省エネなインバータ式が主流です。蛍光灯はラピッド専用ランプを使用します。スタータ形よりは若干省エネですが、次項に記載したインバータ式には劣ります。

照明ランプの取替え方

□高周波(Hf)点灯専用形蛍光ランプ(インバータ式)(図4)

電子回路で構成され、効率が良く軽量で即時点灯ができる安定器が特徴です。高周波で動作するのでチラツキもなく、また、ワット数あたりの明るさも高く、省エネに適しています。最近では、明るさを自在にコントロールする事でより省エネ化できる器具もあります。蛍光灯器具では、現在スタンダードになってきています。Hf専用ランプのFHFやFHCを使用します。ランプフリー器具という商品もあり、その場合は、グロー式、ラピッド式、Hf問わずに蛍光灯を使用する事が出来ます。スタータ形やラピッドスタータ形よりも高額です。

照明ランプの取替え方

◆照明ランプの見分け方

□LED

照明の省エネといえば、だれもが思いつくのがLED照明ではないでしょうか。LEDは、「Lighting Emitting Diode(発光ダイオード)」の頭文字の略称で、電気を流すと発光する半導体の一種で、これを照明に応用したものがLED照明です。灯火、白熱灯、蛍光灯に次ぐ第4世代のあかりと言われています。急速な技術革新で、スポットライトからダウンライト、プラケット、ペンダント、シーリングライトなど、家中まるごとLED照明でそろえることができるようになってきました。さらに、東北地方太平洋沖地震以降は、省エネ、節電の意識が高まり、コンビニでもLEDランプが購入できるようなりました。価格も大分手頃になり、最近では千円代から購入できるようになってきましたし、電球の種類も増え、既存設備に合うように口金の形状が違うもの(図5)もいろいろ発売されています。さらに、指向性が高いといわれているLED電球の放射度も広くなり、図6のように300度方向に放射できるものも発売されるようになりました。

照明ランプの取替え方

図7はLED電球と白熱電球(一般電球)、電球型蛍光灯の省エネ性を比較したものです。LED電球と白熱電球を比べると、電球1個につき年間約1,200円の省エネになります。

照明ランプの取替え方

さら、LED電球の良さは、省エネだけではありません。寿命が長い、器具がコンパクト、調光・点滅が自在、点滅に強く点灯直後に100%点灯する、熱線・紫外線を出さない、虫を寄せ付けにくい、水銀レスで環境にやさしいなどのメリットもあります。
照明として住宅用に注目されてきたのは最近ですが、LEDが持つさまざまなメリットが評価され、街ではすでにいろいろなところに使われています。イルミネーションのほかにも、道路信号機、バス停などの表示板、自動車のブレーキランプ、テレビやパソコンなどの電源状態表示など、毎日私たちは何処かしらで目にしているはずです。また、LED照明は熱線や紫外線がほとんど含まれていないため、絵画などの美術品や花・植物などを傷めることがなく、展示用のあかりとしても用いられています。
光色によって照明の明るさ感が違うことは、前講座で説明したとおりですが、電球色LEDは、電球形蛍光灯(電球色)よりも白熱灯に近い暖かさを感じるあかりです。LED照明は輝度が非常に高く指向性が強いためまぶしいイメージがありますが、実際は暖かみのある光色なのです。また、白色LEDは、高い演色性が特徴である3波長形蛍光灯に近いあかりです。このようなLEDの光色の特性を活かして、蛍光灯と白熱灯と同様に使い分けることが可能です。省エネ性の高さを活かして長時間点灯することの多い常夜灯や足元灯、玄関のポーチライト、外構照明、長寿命を活かしてメンテナンスが大変な高い天井のシーリングライト、指向性を活かしてダウンライト、熱線を出さないので手元を照らす読書灯などは、交換の手軽さや費用対効果の面からも試しやすい照明といえるでしょう。LED照明の使用方法はまだまだ開発途中です。今後は単なる省エネ器具としてではなく、LEDの特徴を活かした照明器具の発売も増えてくると思われます。例えば、LEDのコンパクトさを活かした薄型照明器具や埋め込みの浅いダウンライト、柱・天井・ドアなどの部材に組み込んだ照明器具など、デザイン性やインテリア性の高い器具の種類も増えるでしょう。
ただし、LEDは複雑な生産工程を経るため、まだまだ個体差があり、LED照明の明るさや光色、演色性には個体ごと及びメーカーごとに若干のばらつきや差があります。安いからと安易に購入せず、長く使うことにメリットがあるのがLED照明ですので、多少高くても信頼のおける大手メーカーのものをお薦めします。

□長寿命蛍光灯

LED電球より省エネ性はやや劣りますが、価格がLEDよりも手頃なうえ品質にも安定性のある長寿命蛍光灯もお勧めです。
例えば、図8は6,000時間使用した場合(1日約8時間の使用で約2年間)の省エネ度を電気代の比較で示しています。超寿命蛍光灯商品の価格は1,000円~2,000円ほどですので、短期間でもとがとれる計算となります。また、蛍光灯の弱点であるスイッチを入れても直ぐ点灯しないという問題を改善したクイック点灯タイプも出ていますので、トイレや玄関などいろいろなところの白熱灯の交換にも適しています。
電球形も丸形もありますので、ダウンライトやシーリングライトにも使えます。調光可能なものや、明るさを検知して自動調光するもの、生体リズムに適した光と音で目覚ましセット時間の30分前から、徐々に明るくするものなど、機能も充実した製品もたくさんあり、デザインも豊富です。

照明ランプの取替え方

照明の交換には、器具ごと変える方法とランプだけを交換する方法があります。もちろん、手軽にできるのはランプだけの交換です。そこで、白熱灯から電球形蛍光ランプまたはLEDランプに交換するそれぞれのポイントを説明しましょう。

◆白熱電球(白熱灯)を電球形蛍光ランプに交換する時のポイント

電球形蛍光ランプに交換すると点灯がやや遅くなる傾向があります。トイレなどに使う場合は、一般的な電球形蛍光ランプよりも高額ですが、クイック点灯タイプを選ぶと良いでしょう。

照明ランプの取替え方

□口金をチェックする

口金の種類には「E26」と「E17」があります。既存の器具または電球をチェックして、口金の種類を確認しましょう。

□明るさをチェックする

存の白熱電球を書かれているW(ワット)数を確認します。図9の○印をつけた部分のように、電球タイプの目安が(60Wタイプとか40Wタイプなど)示されています。

□色をチェックする

一般的に、電球色、昼白色、昼光色の3種類から選べます。電球の色によって部屋の雰囲気が変わりますので、現状の白熱灯の雰囲気を維持したいのであれば、電球色を選びましょう。

□密閉形・防湿形・防雨形をチェックする

既存の照明器具がカバーで密閉されている場合は、密閉型器具に使用可能の電球かどうかを確認してください。また、浴室や門灯などは防湿・防雨用のものを選びましょう。

□調光機能対応をチェックする

調光機能がついている照明器具の場合は、調光機能に対応可能かを確認して購入しましょう。

□既存の照明が断熱材施工器具ではないかをチェックする

図10のような断熱材施工器具はダウンライトなどによく見られます。不適当なランプの使用は火事などの原因になりますので、よくチェックしましょう。

照明ランプの取替え方

◆白熱電球(白熱灯)をLEDランプに交換する時のポイント

□口金をチェックする

口金の種類には「E26」と「E17」があります。既存の器具または電球をチェックして、口金の種類を確認しましょう。

□W(ワット)とlm(ルーメン)の両方をチェックする

LED電球の明るさの単位は「全光束」と言われる ルーメン(lm)値で表わされます。同じ40Wの電球を購入しても、lm(ルーメン)が485以下であれば40Wの明るさには達しません。下の表を参考にして、必ずWとlm(ルーメン)の両方を確認して購入しましょう。

照明ランプの取替え方

□色をチェックする

LEDランプには昼白色と電球色の2種類があります。一般的には昼白色の方が明るく感じます。

□密閉形かどうかチェックする

既存の照明器具がカバーで密閉されている場合は、密閉型器具に使用可能の電球かどうかを確認してください。

□調光機能対応をチェックする

調光機能がついている照明器具の場合は、調光機能に対応しているかどうかを確認して購入しましょう。

□既存の照明が断熱材施工器具ではないかをチェックする

前述の図13のような断熱材施工器具にも可能かどうかを確認して購入しましょう。不適当な使用は、ランプの消耗につながるとともに火事などの原因になり危険です。

□配光をチェックする

LEDランプは一般白熱電球と光の広がり方が異なり、直下の明るさは優れていますが、前述の図6のような光の広がり方の違いにより、照明器具によっては同等の明るさが得られない場合があります。どこを明るくしたいのか、よく考えて購入しましょう。

□電気用品安全法の安全基準に適しているかチェックする

LED電球は2012年2月現在では、電気用品安全法の対象製品ではありません。2012年7月より対象製品となる予定です。それまでは、信頼のおけるメーカーで安全基準に準拠している製品の購入が望ましいでしょう。

もし、照明器具の省エネ性が低く、10年以上経っているものであれば、ランプの交換だけではなく、照明設備そのものも交換することをお薦めします。各メーカーや社団法人日本照明器具工業会では、安全上の観点から照明器具の交換時期は8~10年が目安としています。外観に異常がなくても内部の劣化は進行しています。もちろん、設置環境や使用状況などさまざまな条件により個々に寿命の差はありますが、8~10年を目安に交換も考えた計画を立てておくとよいでしょう。使用年数の他にも、下記を交換時期の参考にしてください。

1.カバーなどが劣化変色し、所定の性能が得られなくなったときは、交換時期です。

2.蛍光灯の照明器具についている安定器は、平均寿命40,000時間(8~10年)です。同時に、ソケット、スイッチ、パッキンなども劣化してきます。なお、パッキンは、防水(防湿)型照明器具(玄関ポーチ、浴室、庭園灯、門灯などで使われる)にとって、安全上重要な部材のひとつです。器具によっては、交換用パッキンを購入できるものもありますので、器具全体に劣化がなく、寿命的にも問題がなければ早めに交換しましょう。

3.蛍光灯は、長年使っていると明るさも落ちてきますので、早めに取り替えましょう。蛍光灯の両側が黒ずんでいたら交換時期です。また、蛍光灯がパチパチと点滅したら、グロースターター(点灯菅)も寿命なので交換しましょう。

照明器具の交換は、既存の電球の種類や各家庭の使い方によってメリット、デメリットが異なります。したがって、省エネで多機能な照明をひとりで適正に選ぶのは案外大変なことです。電球ひとつならともかく、複数の照明器具やランプの交換を検討するのであれば、信頼の置けるリフォーム会社に一度相談することをお勧めします。特に、内装リフォームの計画がある場合は、照明のリフォームも一緒に検討し、相談するとよいでしょう。単なる器具の交換にとどまらず、見えない配線などのチェックや照明器具の位置の移動など、気になるところも相談しておくとよいでしょう。内装リフォームと同時に行えば、単なる照明の省エネ性アップするだけではなく、快適性や安全性の向上、そしてデザイン性の高い空間づくりが期待できます。

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