ちょっと本格的なDIY講座~住まいの学習館(通信講座)~

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通信講座No.025 「家の外観全体を模様替えする気持ちはありませんか?」

講座No.025-3 「本格的に外観を模様替えするポイント」

本格的に外観の模様替えを検討する際には、まず家族のライフスタイルとこれからのライフプランを考えて、将来どう住まいと付き合っていくかを整理することが必要です。そして、大切な住まいの価値を守るために必要なメンテナンス工事や、ライフスタイルの変化により生じるリフォームなどの計画を組み込みことが、無駄な工事を無くし、いつまでも外観全体の見栄えを良く保つポイントになります。例えば、建替えを数年後に予定しているのであれば、本格的に外観の模様替えをせずに、最小限のメンテナンス工事で十分でしょう。また、数年後には、2世帯にリフォームするとか、夫婦二人が快適に住めるようにリフォームしたいなどの予定があるならば、それにあわせて外観の模様替えを計画するとよいでしょう。家の中のリフォームでも、大規模な工事の場合は外装にも少なからず影響を与えることが多々あります。せっかく外壁の塗装工事やタイル貼り工事をしても、内部のリフォームの際に、外壁の一部を壊す必要がでた場合、その部分を補修したとしても、同じような見た目に戻すことはかなり困難です。新しい材料とたとえ短い間でも外にさらされていたものでは、どうしても差がでてしまうのです。それどころか、場合によっては同じ材料が製造中止になっていることすらあります。本格的に外観を模様替えするには、それなりの予算が必要になりますので、しっかりと計画を立てれば資金準備にも役立つでしょう。

では、本格的な外観の模様替えは具体的にどのような工事が必要か説明しましょう。

◆外壁工事

やはり、見た目にも一番インパクトを与えるのは外壁のリフォームです。外壁全体の工事となると、足場を架設するので普段はなかなか見えない高い所や屋根の状態も確認できますので、建物全体をチェックし適切なメンテナンスにも役立ちます。大がかりな足場を架設することはそうそうないことです。既存の外壁をそのままに行う方法は主に3つ、塗装、タイル貼り、サイディング張りになります。

□塗装

本格的に外観を模様替えするポイント図1は、塗装工事によるイメージチャンジの例です。外壁を既存と反対の暖色系の色にし、塀は白に塗装したことで、建物のデザインがよりいっそう映えるようになりました。このように、もっとも一般的な外壁の模様替えが塗装工事です。業者によっては、コンピューターによるカラーシミュレーションを行って、事前にイメージの確認をしてくれたりします。既存の外壁に使われているいろいろな素材に適用できますし、他の外壁工事に比べると予算も低めです。さらに、最近は断熱効果や遮熱効果がある一般住宅用の遮断熱塗料もいろいろと発売されています。例えば、無機系遮断熱塗料「レインシャットスーパーエコ」の熱伝導率は0.095W/mkで、コンクリートの1W/mkはもちろん、同じメーカーの無機質塗料「レインシャット5000」の0.17~0.25W/mkよりも遥か断熱性に優れていることが分かります。地球温暖化や生態系保全などさまざまな環境問題が深刻化する今、環境にやさしい無機系の遮断熱塗料はぜひ使用を検討したい塗料です。但し、最近の建材の中には、塗装をしても剥がれやすいものがありますので、素材にあった塗料を正しく選んでくれる信頼のできる業者に頼むことが大切です。塗装は一度失敗すると、その後どんなに良い塗料を選んでも剥がれやすくなり、仕上がりも見栄えも悪くなります。また、何度も塗装工事を繰り返し行ってきた場合は、これまでの塗料が剥がれやすくなっている場合があり、保証を受けられないこともあります。我が家の外壁がどういう状態なのか、今後のメンテナンスはどうしたらよいかなど業者にしっかりと確認するようにしましょう。塗料の詳しい説明や塗装工事の見積りチェックポイントは通信講座No.10-3をぜひご覧下さい。

□サイディング

塗装工事以上に外観を大きく変えることができるのが、サイティング工事です。既存の外壁を壊さずに、サイディングを重ねて張る方法が一般的です。但し、胴縁などの補強材やサイディングの厚み分が現在の壁から出っ張る形になるため、場合によっては、サッシや霧よけ、手すりなどの付け替えや撤去が必要になります。また、サッシを取替える場合は内装工事も生じます。サイディング工事は、工期も予算も塗装よりも大がかりな工事になりますが、その分まるで新築のように外観を変えることができます。図2は、築25年以上の家の施工例です。赤丸で囲った部分は、サッシ、雨戸一式、面格子、手すりを付け替え、霧よけを撤去してあります。また、フェンスやブロックも取替えて(黄色で囲ってある部分)、新しいサイティングの外壁に合わせてコーティネートされて新築のようです。この工事ではサイティングを張って壁が厚くなることで、断熱効果や防音効果もあります。サイディングの柄や色、サッシや雨戸一式、面格子、手すりなどをたくさんの選択肢から選び組み合わせることで、希望のコンセプトの外観に模様替えできます。

本格的に外観を模様替えするポイント

□リフォーム用タイル

本格的に外観を模様替えするポイント既存の外壁を撤去して張り替えるのであれば、外装用タイルであればどんなもので使用可能ですが、既存の外壁をそのままに貼り重ねる場合はそうはいきません。下地となる既存の壁に負担をかけないようリフォーム用の軽量タイルを選ぶことが重要です。図3は、軽量タイルでの施工の様子です。既存の外壁に、専用の下地剤を塗り、そこに軽量タイルを貼り付けて仕上げます。既存の外壁がモルタル仕上げはもちろんのこと、タイルやサイディングでも施工可能です。図3のタイルは、美濃焼の伝統からできた超軽量レンガタイルで、比重が約0.85と水に浮く軽さです。1,250度で焼成されている為、熱や紫外線に強く色落ちしないなど耐久性にも優れています。図4と図5は実際に超軽量レンガタイルで外壁工事をした施工例です。既存の塀に使われているレンガとコーディネートされた超軽量レンガタイルが建物のデザインともよく合って、高級感のある外観になっています。
このようなリフォーム用タイルで外壁全体を覆えば、高級感のある外観に模様替えすることができます。タイルの値段は種類によって価格差が大きいので、希望のイメージを良く伝えた上で全体的な計画と予算を含めて業者とよく相談して適切なリフォーム用タイルを選ぶようにしましょう。(施工例に上げた超軽量レンガタイルの予算の目安は、1㎡約2万円)

本格的に外観を模様替えするポイント

◆屋根

意外と目立たないようですが、色や素材で印象が大きく変わります。尚、屋根材の詳細については、通信講座No.001-3及びNo.002-3もご参照ください。

□塗装

一般的な化粧スレート葺や金属板葺は、塗装工事が可能です。ただし、化粧スレート葺材は、古くなるともろくなり、工事の際に人が乗ることで割れたりヒビが生じたりすることもあります。塗装は表面の一時的保護にはなりますが、素材そのものの経年劣化や腐食を止めることはできませんので、屋根材及び下地材の傷み具合によっては、塗装が不適切な場合もあります。さらに、屋根材本来の塗膜と塗料には相性があります。まず、しっかりと点検をしてもらって既存の屋根材の状態を確認し、素材に合った塗料を業者に選択してもらうようにしましょう。塗装を行う場合は、屋根の洗浄を行います。そのために足場の架設とネットでの養生が必要となります。無駄を無くすためには、足場の架設が必要な外壁工事などと一緒に行うと良いでしょう。

□葺替え

既存の屋根材の傷みがひどい場合や外観を変えるのに既存の屋根材では合わない場合は、葺き替えがお勧めです。屋根の勾配にもよりますが、一般的な勾配であれば足場の架設なしで葺替えは行われます。但し、化粧スレート葺材には、アスベストが混入されており、葺き替えの際には適切な処置と撤去費用が必要になります。最近の屋根葺き材は、軽くて耐震性が高く、耐久性も非常に高いものがいろいろ発売されています。図6のように瓦風の形状でガルバリウム鋼板を基材にして天然石チップをコーティングしたものや、図7の和瓦や図8のスレート瓦のように見える無機と繊維と樹脂材料を混ぜた新素材で作られたものなど、見た目も機能も優れたものがいろいろあります。イメージチェンジのコンセプトと予算に合わせて選ぶとよいでしょう。

本格的に外観を模様替えするポイント

◆雨樋

雨樋の色は、取り付け部分の木部と同色にし、目立たせないようにするのが一般的です。外壁工事の際に検討し、コーディネートすると良いでしょう。

□塗装

もっとも一般的な雨樋は塩化ビニール製品です。劣化していなければ、塗装により色を変えることが可能です。ただし、最近増えてきている環境やリサイクルを配慮した非塩ビ系合成樹脂製品は塗装できないものも多いので、気をつける必要があります。無理に塗装すると直ぐに剥がれたり、表面が溶けてただれたようになったりするものもあります。

□取替え

雨樋のほとんどが、塩化ビニールか合成樹脂製品ですので、紫外線や温度変化による経年劣化はやむを得ません。10年も過ぎると、つなぎ目の接着部分が外れたり、受け金具にゆがみが生じたりと少しずつ症状が現れてきます。取替えには足場の架設が必要なのですので、塗装などの外壁工事や屋根の葺き替え工事の際に取替えるのが一般的です。最近では、デザイン性を重視して受け金具が見えない図9のように内吊りタイプになったものや、図10のように屋根や取り付け部分の木部と一体に見えるようになったものも発売されています。このようなタイプの雨樋は、雨が屋根から流れ落ちる軒先部分と勾配を計算して取り付けますので、将来的に屋根の葺き替え工事の予定があれば、一緒にすることをお勧めします。

本格的に外観を模様替えするポイント

◆雨戸

外壁工事の図2のように、雨戸と戸袋が変わると建物の印象はずいぶん変わります。最近の新築は雨戸や戸袋がない家も多く見られますが、台風時の飛散防止や断熱、防犯効果もありますので、上手に利用すると良いでしょう。

□塗装

一般的には、サッシの枠回りと雨戸や戸袋は同色になっています。アルミ製品専用の塗料で塗装も可能ですが、あまり長持ちしないためアルミ製サッシの枠回りの塗装はお勧めできません。また、最近の一般的な雨戸も枠回りがアルミ製で鏡面が鋼鉄製です。サッシ同様にアルミ部分に気をつけてコーディネートするようにしましょう。

□取替え

雨戸が古くなると、すべりが悪くて重い、使いにくい、朝晩の開け閉めが苦痛といった状態になります。どうせ普段使わない部屋だからと、雨戸が閉めたままにしている人も多くみられます。日本の家は海外の住宅に比べ、大きな窓を好み一階部分や南に面したところには、大抵掃き出し窓が設けられています。窓の面積が多いということは、それを覆う雨戸は、建物の外観に大きな影響を与えることになります。動かしにくいからと閉めっぱなしにしたり、我慢したりするのではなく必要なメンテナンスと考え、模様替えの計画に雨戸の取替えも思い切って取り入れましょう。最近は、防犯性が高いうえに、閉めたままで採風ができるなど機能性の高い雨戸がたくさん発売されていますし、デザインも色も豊富です。

本格的に外観を模様替えするポイント

◆フェンス・塀・門柱・門扉

建物の外観に比べると面積は小さいですが、少し工夫するだけでもかなりインパクトがあります。外壁工事と一緒にコーディネートするとよいでしょう。図15~17は、外壁工事と一緒にコーディネートした施工例です。

□塗装

ブロックやモルタル仕上げの塀、門柱なら、外壁に合わせて塗装を施すだけでも印象がガラッと変わります。フェンスや門扉は一般的にアルミ製のものが多く使われています。アルミ製品専用塗料でなら、塗装は可能です。鋼鉄製や真鍮製のものも塗装は可能です。いずれにしても、あまり長持ちはしませんので、一時的な処置として考えましょう。

□リフォーム用タイル

ブロックやモルタル仕上げの塀や門柱にリフォーム用タイルを貼ると高級感を演出できます。全面に貼らずにアクセントとして使ってもよいでしょう。

□取替え

思い切って取替えれば、以前はなかったような新しいデザイン、色、機能が付加されたさまざまな製品から選べます。1社ではなく幾つかのメーカーのカタログを見せてもらうと、施工例などがイメージづくりにも役立ちます。

本格的に外観を模様替えするポイント

本格的に外観を模様替えするポイント

以上のように、家の外観全体の模様替えにはさまざまの方法があり、予算もその組み合わせによって、変わってきます。また、本格的な工事になれば工期もそれないにかかりますので、多少の面倒を感じることもあるでしょう。それでも、大切な我が家が甦り、見違えるほど見栄えよくなることは、楽しく嬉しいことです。古いからとあきらめないで、ぜひ外観の模様替えにチャレンジしてみましょう。

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